1. 1 本28日(現地時間27日),エクアドルの首都キトにおいて,我が方首藤祐司駐エクアドル大使と先方マリオ・トウチェテ国際連合世界食糧計画(WFP)エクアドル事務所代表(Mr.Mario Touchette, Representative and Country Director of WFP)との間で供与限度額3億5,000万円の無償資金協力「食糧援助(WFP連携)」に関する書簡の交換が行われました。

    2 昨今のベネズエラの経済・社会情勢の悪化により,2019年10月までに約450万人が周辺国に流出しています。この数字は中南米では過去最大規模となっており,このうちエクアドルにも約33万人が流入しています。エクアドル等の受入れ国の負担は大きく,国際社会に協力を求めています。

    3 この計画は,対象地域全14県において,WFPを通じて食糧(小麦粉,とうもろこし粉,米,植物油等)を供与するものです。国連の調査結果によると,エクアドルに滞在するベネズエラ難民・移民の多くが十分な食事を摂ることができておらず,栄養不足に関連した病気にかかる可能性を抱えている状況にあります。この協力により,約90,000人の国境付近に滞在しているベネズエラ難民・移民や,約15,000人の一時滞在施設利用者などが食糧を受け取ることが可能となり,エクアドル国内におけるベネズエラ難民・移民の受入れ状況の改善を図り,もって域内の安定化に寄与することが期待されています。

    4 我が国は,この計画を含め,難民・移民を含むベネズエラ国民に直接裨益する民生支援や影響を受けている周辺国への支援として,平成29年度からこれまで累計約16億円の協力を決定・実施しています。

    [参考]エクアドル共和国基礎データ
     エクアドル共和国は,面積約25.6万平方キロメートル(本州と九州を合わせた広さ),人口約1,708万人(2018年,世銀)。人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約6,120米ドル(2018年,世界銀行)。