令和元年11月22日(金)

 今朝の閣議において,法務省案件はありませんでした。私から2件報告がございます。
 「表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律」の施行に関してでございますが,法務省が所管する同法律の所有者の探索に関する制度及び探索の結果を登記簿に反映させるための不動産登記の特例が施行されました。
 この法律は,所有者不明土地問題への対策の一環として,歴史的経緯により不動産登記簿の表題部所有者欄の氏名や住所が正常に記録されていない表題部所有者不明土地について,その登記及び管理の適正化を図るために必要となる所有者の探索に係る措置等を設けております。
 法務省としては,この法律に基づき,表題部所有者不明土地の解消に着実に取り組んでまいりたいと思います。
 引き続き,所有者不明土地問題の解決に向け,関係省庁と連携しながら,更なるスピード感をもって対策を推進してまいります。
 続いて,このたび,内閣府主催の令和元年度「未来をつくる若者・オブ・ザ・イヤー」について,当省推薦の「島根県立大学BBSサークル」が内閣府特命担当大臣表彰を受賞されました。
 この表彰は,子供や若者が,地域や社会の輝く未来に向けて行った社会貢献活動について,顕著な功績があった個人又は団体を顕彰するものでございます。
 今回受賞した「島根県立大学BBSサークル」は,非行防止活動等を行う青年ボランティア団体であり,遊びを通して地域の小学生から日頃の悩みなどを聞く「やんちゃプレイス」という活動や,小学生が自立して普段の生活を送ることができるようになることを目的とし,地域の小学生と数日間,衣食住を共にする「公民館通学合宿」などに取り組み,地域における青少年の健全育成に大きく貢献されておられます。
 また,「社会を明るくする運動」などの犯罪予防活動にも取り組み,地域における安全安心な街づくりに寄与されておられます。
 法務省といたしましては,これらの活動に深く感謝を申し上げるとともに,引き続き,BBS会を始めとする更生保護ボランティア団体等が活動しやすい環境づくりに努めてまいります。

刑法の性犯罪規定の見直しに関する要望書が提出されたことに関する質疑について

【記者】
 性犯罪被害者らで作る市民団体が昨日,性犯罪規定の見直しを含めた刑法改正に向けた法制審議会での審議などを求める要望書を提出しましたが,大臣の受け止めをお聞かせください。

【大臣】
 昨日,刑法改正市民プロジェクトの方々が,刑法の性犯罪規定の見直しに関する要望書の提出に来られ,宮﨑法務大臣政務官において対応させていただきました。
 私自身,性犯罪は,被害者の心身に多大な苦痛を与え続けるものであると認識しております。頂いた御要望については,貴重な御意見として,しっかり受け止めさせていただきました。法務省では,刑法一部改正法の附則9条に基づく検討に資するよう,「性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ」において,性犯罪の実態把握等を進めているところであり,引き続き,着実に取り組んでまいりたいと思います。

(以上)