令和2年6月19日

1 6月19日(現地時間同日),タジキスタンの首都ドゥシャンベにおいて,我が方,宮下孝之駐タジキスタン日本国特命全権大使と先方シロジッディン・ムフリッディン外務大臣(H.E. Mr. Sirojiddin MUHRIDDIN, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Tajikistan)との間で,供与額6億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。

2 タジキスタンにおいては,新型コロナウイルス感染症の感染拡大が深刻な状況にあり,今後も感染者数の増加が危惧されます。しかしながら,同国では,基礎的な医療機材が不足している医療機関も多く,保健・医療体制の強化は急務となっています。本計画は,タジキスタンに対し,保健・医療関連機材(移動式X線撮影装置,血液ガス分析装置等)を供与することを通じて,同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。

3 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は,人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日,日本を含む全ての国の経済・社会にとって大きな脅威であり,国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ,保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は,在留邦人の健康・安全に直結するのみならず,我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり,我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。

4 我が国としては,新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて,引き続き,国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。

[参考]タジキスタン共和国基礎データ
 タジキスタン共和国は,面積約14万3,100平方キロメートル(日本の約4割)。人口約930万人(2019年,国連人口基金)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は1,010米ドル(2018年,世界銀行)。