令和2年9月9日

第10回東アジア首脳会議(EAS)参加国外相会議(参加国外相映像)

第10回東アジア首脳会議(EAS)参加国外相会議(大臣発言)

第10回東アジア首脳会議(EAS)参加国外相会議(大臣発言後姿)

 9月9日午後9時10分から約2時間程度、オンライン形式にて、第10回東アジア首脳会議(EAS)参加国外相会議(議長:ミン・ベトナム副首相)が開催され、日本側から茂木敏充外務大臣が出席したところ、概要以下のとおりです。

1 インド太平洋
 茂木大臣から、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」が示すインド太平洋のあり方と、日本の「自由で開かれたインド太平洋」構想とは、開放性、透明性、法の支配等多くの基本的価値を共有しており、AOIPを全面的に支持していく意図を改めて表明しました。

2 新型コロナウィルス感染症への対応
 茂木大臣から、国際保健の枠組みの中心であるWHOについて、今回の一連の対応に関する、公平で独立した包括的な検証を行うことが不可欠であること、国際保健課題への対応には地理的空白を生じさせないことの重要性を強調しました。

3 東シナ海及び南シナ海
 茂木大臣から、東シナ海及び南シナ海において一方的な現状変更の試みが継続している、EAS参加国と深刻な懸念を共有する旨述べ、状況の改善に向け建設的な行動を取ることを参加国に呼びかけました。また、航行及び上空飛行の自由を始めとする、国連海洋法条約に反映された国際法上の正当な権利が尊重されるべきことを強調し、ASEANの国々による国連海洋法条約に基づく法的立場の表明を支持しました。更に、南シナ海に関する行動規範は、第三国の権利を害するものであってはならず、また、国連海洋法条約に合致する必要があることを述べました。

4 北朝鮮
 茂木大臣から、安保理決議に従い、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄を実現するため、国際社会が米朝プロセスを後押しすることが重要である旨述べ、安保理決議の完全な履行を確保するため、「瀬取り」対策を含め、取組の維持・強化が不可欠である旨強調しました。更に、拉致問題の早期解決に向けて、各国の引き続きの協力を要請しました。

5 香港
 茂木大臣から、昨今の香港情勢について、国家安全維持法の制定及びその後の運用を含む一連の動向に重大な懸念を強めている、香港が「一国二制度」の下に自由で開かれた体制を維持し、香港市民や各国の国民・企業の自由と権利が尊重され、香港が民主的、安定的に発展していくことが重要である旨述べました。