2020年9月23日
JISは、鉱工業品、データ、サービスの品質、性能や試験方法などを定めた国家規格です。JISは、社会的環境の変化に対応して、制定・改正されています。社会的に関心の高い重要な制定や改正を月に1回紹介しています。
1.今回のJIS規格制定・改正内容
今回は、12件の制定及び14件の改正を行いました。なお、令和元年7月の法改正により、日本産業標準調査会の審議を経ずに制定等することができる認定産業標準作成機関制度で第1号認定された一般財団法人日本規格協会が作成した13件の案が初めてJISとして制定・改正されました(資料1)。中でも、以下のJISの制定・改正は特に重要です。
①馬乗り形電動車椅子-安全要求事項のJIS制定
近年、介護の担い手不足が高齢化社会の課題となっており、ベッドから車椅子に移乗する際、介護者に過度な負担となっていることから、移乗・移動が容易となる馬乗り形電動車椅子の開発が進められています。しかしながら、この製品は、普及途上にあり、製品仕様もまだ固まっていないという課題があったことから、安全要求事項に関するJIST9210を制定※しました。これにより、安全性に十分配慮した製品開発が可能となります。あわせて、新たな市場の創造とともに、医療・介護の現場においては、被介護者の自立支援と介護者の負担軽減が大いに期待されます。
※新市場創造型標準化制度を活用してJIS制定に至った。
- 馬乗り形電動車椅子の外観
②オープンシステムディペンダビリティのJISを制定
情報技術の複雑化とネットワーク化が進む現代社会においては、様々な開発元のソフトウエアや機器を組み合わせて構築するオープンシステムのため、予期しない障害、攻撃や環境変化が生じたとしても、持続可能な形で利害関係者に対して説明責任を果たす総合的な能力(オープンシステムディペンダビリティ)が必要となっています。オープンシステムディペンダビリティを達成するための要求事項の手引きは、日本提案により国際規格となっていますが、今般、これをJIS として制定しました。
JISの制定は、オープンシステムの信頼性や保守性の向上に資するとともに、このJISへの適合性を示すことで、システム提供者による説明責任の達成や品質確保を可能にします。
2.JIS(日本産業規格)とは
JIS(Japanese Industrial Standards)は、製品、データ、サービスなどの種類や品質、それらを確認する試験方法又は評価方法や、要求される規格値などを定めており、例えば、生産者、サービスの提供者、使用者・消費者などが安心して品質が良い製品を入手したり、サービスの提供を受けることができるために用いられています。
経済産業省では、技術の進歩や、社会的環境の変化等、必要に応じて、JISを制定・改正しています。
JISについて、詳しくは、下記のサイトを御覧ください。
日本産業標準調査会ホームページ
経産省ホームページ(標準化・認証)
新市場創造型標準化制度について、詳しくは、こちらのサイトを御覧ください。
JISの閲覧は、下記のサイトより検索ください。
JIS検索
3.過去のニュースリリース
日本産業規格(JIS)制定・改正関連のリリースはこちらを御覧ください。
4.各規格のお問い合わせ先について
公示された各規格の詳細について、お問い合わせになる場合は、資料1に記載された担当課(1.①は、国際標準課、②は国際電気標準課)に極力メールにてお問い合わせください。その際は、御氏名、所属(企業等からの問い合わせの場合)、連絡先を明記していただくようお願いします。
関連資料
- (資料1)2020年9月23日公示JISリスト(PDF形式:22KB)
- (資料2)馬乗り形電動車椅子ー安全要求事項のJIS制定(PDF形式:393KB)
- (資料3)オープンシステムディペンダビリティのJISを制定(PDF形式:45KB)
関連リンク
担当
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本発表資料のお問い合わせ先
産業技術環境局基準認証広報室長 齋藤
担当者:菅、関野、髙野電話:03-3501-1511(内線3421~2)
03-3501-9245(直通)
03-3501-7851(FAX)E-MAIL:MLLWA@meti.go.jp
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各規格のお問い合わせ先
産業技術環境局国際標準課長 黒田
担当者:藤澤、小松、若林(資料2)電話:03-3501-1511(内線3423~7)
03-3501-9277(直通)
03-3501-8625(FAX)E-MAIL:s-kijun-ISO@meti.go.jp
産業技術環境局国際電気標準課長 柳澤
担当者:佐藤、米田(資料3)電話:03-3501-1511(内線3418~3429)
03-3501-9287(直通)
03-3501-8631(FAX)E-MAIL:s-iec@meti.go.jp