水産庁
令和2年12月9日(水曜日)から12月15日(火曜日)まで、「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第17回年次会合」が開催され、太平洋クロマグロの資源管理措置に関する議論等が行われました。
1.中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)とは
「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC*)」は、中西部太平洋における高度回遊性魚類(マグロ、カツオ、カジキ類)資源の長期的な保存及び持続可能な利用を目的とした地域漁業管理機関です。
* WCPFC:Western and Central Pacific Fisheries Commission
2.開催日程及び場所
日程:令和2年12月9日(水曜日)~12月15日(火曜日)(土日を除く)
場所:ウェブ会議
3.参加国・地域
日本、米国、EU、中国、韓国、台湾、豪州、ニュージーランド、太平洋島嶼国(パプアニューギニア、ミクロネシア連邦等)等の26カ国・地域
4.我が国出席者
太田 愼吾(おおた しんご) 水産庁資源管理部審議官(我が国代表)ほか、水産庁、外務省、国立研究開発法人 水産研究・教育機構 水産資源研究所及び関係業界の関係者
5.結果概要
本年はウェブ会議で行われました。
1. 太平洋クロマグロの資源管理措置について
本年10月の「北小委員会(*1)」でとりまとめられた資源管理措置(*2)が採択されました。
*1 「北小委員会」は、主に北緯20度以北の水域に分布する資源(太平洋クロマグロ、北太平洋ビンナガ、北太平洋メカジキ)の資源管理措置について年次会合に勧告を行うWCPFCの下部組織です。
*2 今回採択された資源管理措置
(ア)来年の漁獲枠は本年と同量(日本:小型魚4,007トン、大型魚4,882トン)
(イ)以下の特例措置を1年延長
a) 漁獲枠の未利用分の繰越率の上限を、漁獲枠の5%から17%へ増加。
b) 小型魚の漁獲枠を、大型魚へ振り替えることが可能
2. メバチ・キハダ・カツオの資源管理措置について
現行の資源管理措置の見直しについて議論が行われ、現行措置の1年間延長が合意されました。
6.参考
〇現行の主な資源管理措置
1. 太平洋クロマグロの資源管理措置
(ア)親魚資源量を令和6年(2024年)までに、少なくとも60%の確率で歴史的中間値まで回復させることを暫定回復目標とする。
(イ)30キロ未満の小型魚の漁獲量を平成14年から平成16年まで(2002-2004年)の平均水準から半減
(WCPFC全体で9,450トンから4,725トン、うち我が国が8,015トンから4,007トンに削減)。
(ウ)30キロ以上の大型魚の漁獲量を平成14年から平成16年まで(2002-2004年)の平均水準から増加させない(WCPFC全体で6,591トン、うち我が国は4,882トン)。
2. メバチ・キハダ・カツオの資源管理措置
(ア)まき網漁業
措置 | 2021年の措置 | |
FAD(*)禁漁期間 | EEZ内 | 3か月 |
公海 | 5か月 | |
操業日数制限 | 公海・EEZ別、国・地域別に上限を設定 | |
FAD個数制限 | 1隻あたり常時350個以下 |
* FAD(集魚装置)
(イ)はえ縄漁業
我が国メバチの漁獲枠が18,265トン。
<添付資料>
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の概要(PDF : 143KB)
お問合せ先
資源管理部国際課
担当者:松島、番場
代表:03-3502-8111(内線6746)
ダイヤルイン:03-3502-8459
FAX番号:03-3504-2649