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財政制度等審議会財政投融資分科会
議事要旨
1.日時
令和2年12月10日(木)9:59~12:01
2.場所
財務省国際会議室(本庁舎4階) / オンライン
3.出席者(敬称略)
[委員]
池尾和人、高田創、野村浩子、渡部賢一
[臨時委員]
江川雅子、冨田俊基、林田晃雄、原田喜美枝
[専門委員]
川村雄介、工藤禎子、家森信善
[財務省]
伊藤財務副大臣、大鹿理財局長ほか
4.議題
(1)経済対策における財政投融資
(2)令和2年度財政投融資計画補正等
(議案第1号)令和2年度財政投融資計画補正
(議案第2号)令和2年度財政融資資金運用計画の一部変更
(議案第3号)令和2年度の財政融資資金の融通条件の改定
(3)令和3年度財政投融資計画の編成上の論点
5.議事経過
(1)経済対策における財政投融資
○「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(令和2年12月8日閣議決定)を踏まえて追加となる財政投融資についての説明を行った。
(2)令和2年度財政投融資計画補正等
○令和2年度財政投融資計画補正等に係る議案第1号から第3号までについて、事務局より概略以下のとおり説明を行った。
- 令和2年度財政投融資計画補正追加額は、総額1兆4,341億円であり、具体的内容は議案第1号のとおり。
- 令和2年度財政融資資金運用計画の一部変更は、総額1兆4,121億円であり、具体的内容は議案第2号のとおり。
- 令和2年度の財政融資資金の融通条件の改定については、議案第3号のとおり。
○質疑が行われ、全ての議案について原案のとおり了承された。
○委員からの主な意見等は以下のとおり。
- 経済対策の重要性は分かるが、事業の選択と集中がなされておらず、規模を増やすことに頭が行ってしまっているように感じる。
- 補正の場合、分科会では十分な議論ができないように感じている。議論ができないまま、財投債を発行して財投規模が膨らんでいくことに不安がある。
- 民間から資金の集まりにくい分野もあるため、こうした分野こそグリーン投資支援とともに取り組んでいく必要があるのではないか。
- 補正の内容には違和感はないが、リーマンショックの際には影響が数年続いており、危機時のものが常態化して財投が増え続けていくことは財投債発行の点からも憂慮すべきことである。
(3)令和3年度財政投融資計画の編成上の論点
○日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、福祉医療機構、日本高速道路保有・債務返済機構、住宅金融支援機構、中部国際空港、自動車安全特別会計(空港整備勘定)について
○委員からの主な意見等は以下のとおり。
- 日本政策金融公庫の新型コロナウイルス関連融資について、今の状況で緊急融資を行うことはある程度仕方ないが、今後は先を見据えた議論をすることも必要ではないか。
- 福祉医療機構の3年度改要求額は2年度の弾力追加後の3分の2程度の水準だが、これで十分な額を確保した要求となっているのか。
- リモートの活用もあり、今後の訪日者数は従来より低くなるものと考える。コロナで前提条件が変わったのであれば、本当に投資が必要か見極めてもいいのではないか。
○科学技術振興機構について
○委員からの主な意見等は以下のとおり。
- 大学の研究開発を支援し、我が国のイノベーション・エコシステムを構築するという目的には賛同する。
- 財政融資資金の償還確実性の観点から、モニタリングの枠組みの検討にぜひ取り組むべき。
- 財政融資資金を活用して運用するという全く初めての取組みであり、償還確実性をどう担保するのか、法制面も含めよく検討し、具体的な設計を行うべき。
- 民間ファンドの場合は出資を募る際に詳細を詰めるものだが、大学ファンドは先にお金がついて、後から詳細を検討するとしていて、順序が逆ではないか。
- 運用体制について、十分な知見のある運用人材を確保することが重要。その上で、年金積立金管理運用独立行政法人を参考に適切なガバナンス体制を構築する必要がある。
- 最初の体制作りが非常に重要。特に基本ポートフォリオをどう作るか、リスクバッファをどうするかといった点について、長期的な視点で考えることが重要。
(注)本議事要旨は、今後字句等の修正があり得ることを念のため申し添えます。
問い合わせ先
財務省理財局財政投融資総括課調査係
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