農林水産省
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(令和3年3月)について、主産地等からの聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
はくさい、キャベツが、お買い得の見込みです!!
天候が順調であったため、例年と比べて多くの野菜で生育が良好で、特にはくさい、キャベツが安値傾向となる見込みです。
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれており、毎日を健康で元気に過ごすために欠かせない食材です。
野菜がお手頃価格となるこの機会に、皆さんもご自宅等で野菜をたっぷり使った料理をお楽しみください。
「野菜を食べよう」プロジェクト
農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べよう」プロジェクトを実施しています。詳細は次のURLをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/index.html
また、「cookpad 農林水産省のキッチン」でお得な野菜のレシピを紹介していますので、以下のリンクからご覧ください。
・ はくさいを使ったおすすめレシピ(外部リンク)
(【野菜】白菜のクルクルスープ煮、【野菜】白菜とザーサイのあんかけ等)
・ キャベツを使ったおすすめレシピ(外部リンク)
(【aff】キャベツとあさりの酒蒸し、【aff】キャベツたっぷり!たこ焼き等)
1.概要
近年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、平成23年より、主産地、卸売会社、中間事業者等から聞き取りを行い、その結果を農林水産省ホームページに掲載しています。
今般、令和3年3月の野菜の生育状況及び価格見通しの聞き取り結果を次のとおり公表します。
なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、東京都中央卸売市場外において流通するものについても、同様の傾向です。
また、これまでの公表資料は、次のURLページで公開しております。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
2.目的
この見通しは、直近の生育状況及び今後の生育と出荷の見通しから予測される、今後の価格見通しを公表することで、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定を図ることを目的としています。
このため、本見通しにおいて、安値水準で推移することが見込まれる品目については、産地は出荷数量の調整に努めるとともに、消費者は積極的な購入を行う等により消費の拡大に繋がることが望まれます。
また、高値水準で推移することが見込まれる品目については、産地は出荷数量の調整に努めるとともに、消費者においては一時的に安値品目の購入に切り替える等の行動に繋がることが望まれます。
野菜産地では、日頃から安定的な生産と供給に努めていますが、天候等の影響により出荷数量や価格が不安定になることがありますので、最適な出荷判断と購買行動へのご理解とご協力をお願いします。
3.現在の生育状況
品目 | 現在の生育状況 |
根菜類 (だいこん及びにんじん) |
・ だいこんは、平年並み。一部の産地では、1月下旬以降の適度な降雨や平年を上回る気温の影響で、生育進度が早まっている。 ・ にんじんは、平年並み。 |
葉茎菜類 (はくさい、キャベツ等) |
・ はくさいは、茨城県の秋冬物において、生育期の気温が平年を上回って推移し、適度な降雨もあったため、肥大が進み、大玉傾向。一方、茨城県の春物及び兵庫県において、1月の低温や少雨による乾燥の影響で、肥大が緩慢であったが、2月のまとまった降雨や気温上昇に伴い、生育は回復傾向で、平年並みに戻っている。 ・ キャベツは、1月下旬以降の適度な降雨や平年を上回る気温の影響で、生育が良好。 ・ ほうれんそうは、平年並み。 ・ ねぎは、生育期の少雨による乾燥や低温の影響で、生育が進まず、細物傾向。 ・ レタスは、茨城県及び兵庫県において、平年並み。出荷終盤の静岡県において、1月末以降の天候が順調であったため、生育が良好。 |
果菜類 (きゅうり、なす等) |
・ きゅうり、なす、トマト、ピーマンは、平年並み。 |
土物類 (ばれいしょ、さといも 及びたまねぎ) |
・ ばれいしょは、収穫が終了している北海道において、玉数が少なくなったこと等に伴い、貯蔵残量が例年と比べて少なくなっている。鹿児島県において、生育期の天候不順の影響で、生育が遅延。 ・ さといもは、作柄が平年並み。埼玉県及び千葉県は、収穫が終了。 ・ たまねぎは、北海道において収穫が終了。作柄が良好で、大玉傾向。 |
4.今後の生育、出荷及び価格見通し
品目 | 主産地 ( )書きは令和2年 3月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 価格見通し (平年(直近5か年 平均)比) |
|
3月前半 | 3月後半 | |||
だいこん | 千葉(52%) 神奈川(42%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
にんじん | 徳島(47%) 千葉(28%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。なお、出荷終盤の千葉県は、例年と比べて出荷進度がやや早いものの、後続産地の徳島県との切り替わりは、問題なく進む見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
はくさい | 茨城(70%) 兵庫(15%) |
・ 茨城県の秋冬物において、生育期の気温が平年を上回って推移し、適度な降雨もあったことから、肥大が進み、大玉傾向であり、潤沢な出荷が見込まれるため、3月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
キャベツ | 愛知(62%) 神奈川(20%) 千葉(15%) |
・ 主産地において、1月下旬以降の適度な降雨や平年を上回る気温の影響で、生育が良好であり、潤沢な出荷が見込まれるため、3月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
ほうれんそう |
茨城(39%) 群馬(31%) 埼玉(12%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 | 平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ねぎ |
千葉(38%) 埼玉(21%) 茨城(16%) |
・ 主産地において、生育期の少雨による乾燥や低温の影響で、生育が進まず、細物傾向であるため、3月の出荷数量は平年をやや下回り、価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
レタス | 茨城(48%) 兵庫(10%) 静岡(9%) |
・ 多くの主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
きゅうり |
群馬(26%) 宮崎(20%) 千葉(15%) 埼玉(15%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
なす |
高知(61%) 福岡(16%) 熊本(11%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 | 平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
トマト |
熊本(31%) 栃木(26%) 愛知(12%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 | 平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ピーマン |
宮崎(33%) 茨城(31%) 高知(18%) |
・ 主産地において、生育が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ばれいしょ |
北海道(57%) 鹿児島(42%) |
・ 例年と比べて需要が増加している中、北海道において、貯蔵物中心の出荷であるが、例年と比べて貯蔵残量が少ないこと、鹿児島県において、生育期の天候不順の影響で、生育が遅延していることから、3月の出荷数量は平年をやや下回り、価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
さといも | 埼玉(52%) 愛媛(19%) 千葉(13%) |
・ 主産地において、作柄が平年並みであるため、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
たまねぎ | 北海道(73%) |
・ 北海道において、貯蔵物中心の出荷となり、3月の出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
注:「平年並み」とは、平年との比率が80%以上、120%未満であることを示している。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 49KB)
お問合せ先
生産局園芸作物課
担当者:朝倉、福田、熊谷
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961
FAX番号:03-3502-0889