令和3年7月1日

会議に出席する鷲尾外務副大臣、松本外務大臣科学技術顧問及び狩野次席科学技術顧問

鷲尾外務副大臣

オンライン形式の会合の様子

 7月1日、鷲尾英一郎外務副大臣、松本洋一郎外務大臣科学技術顧問(外務省参与)及び狩野光伸次席科学技術顧問の出席の下、「科学技術外交推進会議」の第3回会合がオンライン形式で開催されました。

  1. 冒頭、鷲尾外務副大臣から、G7首脳会合にも触れつつ、科学技術外交の重要性が増している現況に言及し、我が国としても科学的知見を活かした外交を展開し、国際社会でリーダーシップを発揮していきたい旨述べました。また、統合イノベーション戦略2021も踏まえ、オールジャパンでの科学技術外交を推進していく所存であり、今後も推進会議委員の知見と協力を得たい旨述べました。
  2. 続いて、(1)科学技術と安全保障の連関、(2)地球の健康:食料システム転換のための科学技術、(3)デジタル・AI国際連携、(4)科学技術外交を支える我が国の科学技術力の基盤強化のテーマに沿って、委員の間で、現状認識や課題、今後の方向性等について活発な議論が行われました。特に、(2)のテーマについては、本年9月に開催予定の国連食料システムサミット及び12月に開催予定の東京栄養サミットに向け、外務大臣へ提出予定の提言案につき議論し、最終とりまとめを松本顧問及び狩野次席顧問に一任する形で承認し、鷲尾外務副大臣に報告しました。鷲尾外務副大臣がこれを受け止め、委員や関係府省・機関らの連携と協力に謝意を述べました。
  3. 最後に、松本科学技術顧問及び狩野次席科学技術顧問から、直近の活動概要として、他国の若手科技関係者や駐日外交団関係者に対し、日本の科技外交及び政策等に関する対外発信や、国連開発のための科学技術委員会(CSTD)年次会合及び科学技術顧問ネットワーク(FMSTAN)等での対外発信及びネットワーキング等についての活動報告がなされました。今後も様々な国際会議や外交機会において、助言や関係者との意見交換を行う予定です。

 平成27年9月、外務大臣科学技術顧問として、岸輝雄東京大学名誉教授が任命され、令和2年4月1日、後任として、松本洋一郎東京理科大学学長が外務大臣科学技術顧問に就任。外務大臣科学技術顧問は、外務大臣の活動を科学技術面でサポートし、各国の科学技術顧問・国内外の科学技術分野の関係者との間で連携やネットワークの強化を図りながら、各種外交政策の企画・立案における科学技術の活用等について外務大臣及び関係部局に対し助言を行う。また、我が国の科学技術イノベーションにつき対外発信を行うとともに、外務省員の科学技術リテラシー強化を図る。
 なお、平成31年4月には、外務大臣次席科学技術顧問として、狩野光伸岡山大学教授が就任。

 平成27年12月、岸田文雄外務大臣(当時)は、科学技術の各種分野における専門的な知見を外務大臣科学技術顧問の下に集め、我が国のトップ外交やハイレベル国際会議を含む各種外交政策の企画・立案過程に活用するため、「科学技術外交アドバイザリー・ネットワーク」を構築することとし、その一環として、科学技術外交の関連分野における学識経験者に対し、「科学技術外交推進会議」の委員を委嘱した。岸輝雄前科学技術顧問の任期終了とともに推進会議委員の委嘱も終了。
 松本科学技術顧問の就任後、新たに委員の人選を行い、令和2年9月に20名に委員を委嘱し、第1回会合を開催(現在、推進会議のメンバーは、座長の松本顧問、副座長の狩野次席顧問を含め、合計22名。)。

 2016年2月、日、NZ、米、英が中心となり設立した、各国の外務省で活躍する科技顧問の非公式な国際ネットワーク。