7月27日（現地時間7月26日）、ドミニカ共和国の首都サントドミンゴにおいて、我が方、宇都隆史外務副大臣と先方ロベルト・アルバレス外務大臣（H.E. Dr. Roberto Alvarez, Minister of Foreign Affairs of the Dominican Republic）との間で、同国における新型コロナウイルス感染症対応のための支援を目的として、2億米ドルを限度とするドル建て借款に関する交換公文の署名が行われました。
1 対象案件の概要
ドミニカ共和国においては、新型コロナウイルスの感染拡大や、その防止のために行われている移動制限等により、同国の主要産業である観光セクターが大打撃を受け、経済状況が著しく悪化しており、同国の社会・経済の回復が課題となっています。本件は、ドミニカ共和国に対する財政支援を通じて、同国における保健衛生・経済的危機からの回復のための政策の促進を図るとともに、同国の経済の回復と安定及び開発努力の促進に寄与することが期待されます。本件は、米州開発銀行との協調融資案件です。
供与条件（ドル建て借款）
ア 金利：米ドルLIBOR＋110bp（下限金利は0.1％）
イ 償還期間：25年（7年の据置期間を含む。）
ウ 調達条件：一般アンタイド
（注）LIBOR：ロンドン銀行間取引金利（London Inter-Bank Offered Rate）
2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大及びこれに伴う経済・社会活動の停滞は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ我が国の借款を通じて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けている脆弱な国々における経済活動の維持・活性化に貢献することは、日本を含む世界経済を下支えする観点からも重要です。
3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化及び国際社会・経済の回復と安定及び持続的発展に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく脆弱な国々を支援していきます。
［参考］ドミニカ共和国基礎データ
ドミニカ共和国は、面積約4万8,442平方キロメートル（九州に高知県を合わせた広さ）。人口約1,073万人（2019年、世界銀行）。人口1人当たり国民総所得（GNI）は8,100米ドル（2019年、世界銀行）。