令和3年8月4日

 8月3日(現地時間同日)、エジプト・アラブ共和国の首都カイロにおいて、我が方、能化正樹駐エジプト・アラブ共和国日本国特命全権大使と先方ラニア・アル・マシャート国際協力大臣(H.E. Dr. Rania Al-Mashat, Minister of International Cooperation of the Arab Republic of Egypt) との間で、署名・交換済みの無償資金協力「カイロ大学小児病院外来診療施設建設計画」(19億8,300万円)について、新型コロナウイルス感染拡大に伴う工期延長等の事情から、贈与の限度額を21億800万円に変更することに関する書簡の署名・交換が行われました。

  1. この協力は、カイロ大学小児病院において、内科系外来診療施設の整備を行うとともに、必要な機材を調達するものです。エジプトの母子保健を巡る状況は近年改善しているものの、小児の死亡率は高い水準で推移しています。国内の小児医療専門の公的医療機関の中で中核施設となっている同病院は、医療従事者の教育機関としても中心的役割を担っており、老朽化する建物の整備と不足する機材の調達を通じて、外来患者の集中による混雑が4割程度緩和され、新たな検査機材により検査件数が増加する等、エジプトの小児医療サービスの向上に寄与することが期待されます。
  2. 我が国は、2016年2月にエルシーシ・エジプト大統領が日本へ公式訪問した際、同病院の医療サービスの充実や医療人材育成について協力を進めていくことを表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。

 エジプト・アラブ共和国はアフリカ大陸北部に位置し、面積は約100万平方キロメートル(日本の約2.6倍)を有し、人口は1億233万人(2020年,世界銀行)、1人当たり国民総所得(GNI)は3,000米ドル(2020年、世界銀行)。