令和3年8月18日

 8月18日(現地時間同日)、ネパールの首都カトマンズにおいて、我が方菊田豊駐ネパール日本国特命全権大使と先方マドゥ・クマル・マラシニ財務省次官(Mr. Madhu Kumar Marasini, Secretary, Ministry of Finance)との間で、2018年10月25日に書簡の署名・交換済みの無償資金協力「シンズリ道路震災復旧計画」(10.47億円)について、新型コロナウイルス感染拡大に伴う工期延長等の事情から、贈与の限度額を10.82億円に変更することに関する書簡の署名・交換が行われました。

  1. シンズリ道路(総延長距離160キロ)は、我が国無償資金協力により、完工した道路であり、インドとの交通及び物流の窓口となる東テライ地域と首都カトマンズを繋ぐ幹線道路であるため、ネパールの社会経済発展に重要な役割を果たしています。ネパールでは、2015年4月にマグニチュード7.8の大地震が発生し、この影響で、本道路は適切な維持管理がなされていたにもかかわらず、道路の沈下、亀裂、斜面の一部崩壊等被害を受けました。
  2. この計画では、ネパール地震で被害を受けたシンズリ道路の復旧工事を実施することにより、道路利用者の通行の安全と円滑化を図り、もって同国のハード及びソフト両面にわたる震災復興及び災害に強い国づくりに寄与します。2023年には最大約800万人の旅客数及び約60万トンの貨物量の安全が確保されることが期待される上、シンズリ道路災害復旧支援を行うことにより、社会経済の発展、災害に対する強靭性の向上、道路利用者の安全性の向上、道路通行阻害損失の低減が期待されます。

 ネパールは、面積14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍)、人口約2,860万人(2019年、世界銀行)、1人当たり国民総所得(GNI)は1,090ドル(2019年、世界銀行)。