外務省・新着情報

令和3年10月20日
第11回日英科学技術協力合同委員会(オンライン)に臨む、中根猛科学技術協力担当大使の様子
第11回日英科学技術協力合同委員会(オンライン)の出席者の様子(各参加者の上半身を写したオンライン画面)
第11回日英科学技術協力合同委員会(オンライン)にて出席者の発言を聞く、中根猛科学技術協力担当大使の様子

 10月20日、第11回日英科学技術協力合同委員会をオンライン形式で開催し、下記プレスリリースを発出しました。

【共同プレスリリース】
 10月20日、第11回日英科学技術協力合同委員会をオンライン形式で開催しました。

  1. 合同委員会では、上山隆大総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)常勤議員及びパトリック・バランス英国政府首席科学顧問の主導の下、主催の日本国外務省の中根猛科学技術協力担当大使とともにハリエット・ウォレス英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)国際科学局長が出席しました。また、委員会には日英両政府や科学関連機関の代表者も出席しました。
  2. 合同委員会は、両国の研究や技術・イノベーション政策のあり方を発展させることに関して情報交換を行うことで、双方の連携を深め、実質的な協力に合意することが目的です。両国の参加者は、両国にとっての研究や技術・イノベーション協力の価値を最大化するための促進メカニズムをはじめとした様々な新しい活動について報告しました。また、新たな優先事項について情報共有し、科学コミュニティの強さを活かす機会を模索しました。
  3. 合同委員会は、国際協力が繁栄する基礎となる独立性、開放性、相互主義及び透明性という共通の価値を促進する研究エコシステムのセキュリティとインテグリティを確保するための取組について意見交換しました。
  4. 合同委員会は、UKリサーチイノベーション(UKRI)と科学技術振興機構(JST)による連携拠出の協力研究事業などを含め、新型コロナウイルス感染症の拡大に対する日英研究者間の連携を賞賛しました。
  5. 合同委員会は、次のような戦略的もしくはボトムアップ型両方の研究協力を促進することによる関係強化を継続することで一致しました。
  • UKRIと日本学術振興会(JSPS)が支援する研究プログラムの2回の公募の成功を踏まえた共同研究公募プログラムの定期的な実施。
  • 進行中のハイパーカミオカンデ計画やスクエア・キロメーター・アレイにおける両国の協力を踏まえた、大型研究施設に関する連携。
  • 再生医療、感染症、人工知能の社会的インパクト及び海洋センサーにおける共同公募の成功を踏まえた、目標を絞った戦略的研究プログラムのより頻繁な実施。
  1. Innovate UKと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2020年の初の共同公募プログラムについて合同委員会に報告しました。また、両国の強みを活かした革新的ビジネス創出のため、更に協力していくことで一致しました。
  2. 合同委員会は、医療・ライフサイエンス分野での進展を歓迎しました。また、日本医療研究開発機構(AMED)と英国医療研究評議会(MRC)との間での協力覚書に基づく感染症、再生医療分野での共同研究公募など、協力の強化を歓迎しました。両機関間の神経科学に関するシンポジウムの開催と共同研究公募に向けた努力を評価しました。
  3. 合同委員会は、宇宙分野での協力の更なる向上に期待し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と英国宇宙庁(UKSA)との間での協力覚書の作成につき満足をもって留意しました。また、JAXAと国防科学技術研究所(Dstl)との間での宇宙デブリに関する新規共同研究を歓迎しました。
  4. 合同委員会は、海洋科学分野での協力の更なる向上に期待し、英国の研究機関や組織と海洋研究開発機構(JAMSTEC)との間での北極域での研究開発に関する協力を促進していくことで一致しました。
  5. 次回の日英科学技術合同委員会は英国で2023年に開催することとなりました。
(参考)英国との科学技術合同委員会

  • (1)1994年6月、柿澤外相とランカスター公領相兼公共サービス・科学技術担当相が日英科学技術協力協定に署名。同協定は、両国間の科学技術協力関係全般の政策枠組みを設定したものであり、第4条で、政府間の討議の枠組みとして合同委員会を設置することを規定。
  • (2)今次会合は、日英科学技術協力協定に基づく合同委員会としては11回目。なお、最近の合同委員会の開催実績は以下のとおり。
  • 2016年11月に第10回合同委員会をロンドンで実施。
  • 2014年11月に第9回合同委員会を東京で実施。
  • (3)共同プレスリリース(英文)(PDF)別ウィンドウで開く

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