外務省・新着情報

令和3年11月2日
COP26世界リーダーズ・サミットでスピーチを行う岸田総理1(写真提供:内閣広報室)
COP26世界リーダーズ・サミットでスピーチを行う岸田総理2(写真提供:内閣広報室)

 11月2日、岸田総理は英国グラスゴーにおいてCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)の首脳級会合である世界リーダーズ・サミット等に出席したところ、概要は以下のとおりです。
(本件首脳級会合は、2015年のパリ協定採択後初めての首脳級会合。)
 なお、この機会に岸田総理は、日米首脳間の懇談、日英首脳会談、日豪首脳会談、日越首脳会談、グテーレス国連事務総長との会談に加え、モディ印首相、トルドー加首相、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、フレルスフ・モンゴル大統領、ラージャパクサ・スリランカ大統領、ジャパロフ・キルギス大統領、ラッソ・エクアドル大統領、サバーハ・ハーリド・クウェート首相、ヤコブスドッティル・アイスランド首相やケリー米国気候担当大統領特使を含め多くの首脳らと言葉を交わしました。

  1. 岸田総理は、議長国である英国主催で開催された世界リーダーズ・サミットに出席しました。同サミットにおいては、130か国以上の首脳によるスピーチが行われ、今後の世界的な気候変動対策の推進に向けた各国の取組が表明されました。
  2. 岸田総理は、スピーチにおいて、気候変動という人類共通の課題に我が国として総力を挙げて取り組んでいく決意を述べました。また、先進国全体で年間1000億ドルという資金目標の達成に貢献していくため、以下4点の新たなコミットメントを表明しました。
  • (1)アジアを中心に、再エネを最大限導入しながら、「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ」を通じ、化石火力をゼロエミッション火力に転換するため、1億ドル規模の先導的な事業を展開する。
  • (2)先進国全体で年間1000億ドルの資金目標の不足分を率先して補うべく、6月に表明した5年間で官民合わせて600億ドルの支援に加え、アジア開発銀行などと協力し、アジアなどの脱炭素化支援のための革新的な資金協力の枠組みの立ち上げなどに貢献し、新たに今後5年間で最大100億ドルの追加支援を行う用意があること。
  • (3)2025年までの5年間で適応分野(注)での支援を倍増し、官民合わせて約148億ドルの適応支援を含めた支援を行うこと。
  • (4)森林分野への約2.4億ドルの支援。

(注)気候変動の影響に脆弱な国に対し、気候変動による被害の防止又は軽減を図ること。防災分野など。

  1. また、岸田総理は、米国(バイデン大統領)及びEU(フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長)主催によるインフラ開発と気候変動に関する首脳級サイドイベントに参加しました。コロナからのより良い回復のため、気候への影響も勘案した、G20でも確認されたハイスタンダードなインフラ投資の拡大に向け、連携していく必要があることを述べるとともに、会合で示された考え方への歓迎を表明しました。また、我が国は、(1)気候変動を含む環境への配慮や強靭性、(2)国際ルールやスタンダードに則った開発金融の提供、(3)新型コロナからの復興のための途上国の資金ニーズへの対応を重視し、より良い回復の実現に向けて国際社会の取組をけん引していく旨述べました。
  2. さらに、岸田総理は、COP26会場内に設置されている日本パビリオンを視察し、日本の気候変動対策の長期目標である「2050年カーボンニュートラル」の実現と世界の脱炭素化を支える、脱炭素技術や取組の展示について日本企業関係者等から説明を受けました。

発信元サイトへ