首相官邸・新着情報
令和4年3月8日、岸田総理は、総理大臣官邸で第4回新しい資本主義実現会議を開催しました。
会議では、科学技術について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「第4回目の新しい資本主義実現会議を開催いたしました。本日は、科学技術をテーマにして、研究者の皆様に現状を御説明いただいた上で、委員の皆様に議論を行っていただきました。
科学技術は、社会的価値を追求する手段として、新しい資本主義実現の重要な柱です。近年の我が国は、個々の研究分野の間に垣根があり、研究内容も近視眼になりやすく、若い研究者の潜在能力をいかし切れていない、企業による具体的ニーズを念頭に置いていない、といった問題点が指摘されています。
官民の連携を深め、日本の将来を見据えて、創造的な研究を生み出す制度に変えていかなければなりません。特に潜在能力の高い若い研究者の卵の皆さんに対して、将来につなげるチャンスを提供することを、国を挙げて考えてまいります。
このような視点を持って、量子技術については、他の技術分野との融合やこれを応用する分野の研究も視野に入れつつ、有志国との連携を念頭に置いて、国家戦略を策定いたします。
AI(人工知能)については、ディープラーニングを重要分野として位置付け、企業による実装を念頭に置いて国家戦略の立案を進めてまいります。
再生・細胞医療・遺伝子治療については、患者さん向けの治療法の開発や創薬など実用化開発を進めてまいります。
バイオものづくりについては、経済成長と地球温暖化などの社会課題の解決の二兎(にと)を追える研究分野として推進してまいります。
クリーンエネルギー分野では、再エネや水素に加え、小型原子力や核融合など非炭素電源の研究開発を進めます。
これら5分野で日本が世界をリードしていく明確な決意の下、大胆かつ重点的な投資を行います。
2025年の大阪・関西万博では、我が国の最新技術を披露し、未来社会への我が国の世界への貢献をしっかりと提示していきます。
研究開発投資には個々の企業の私的収益の2.5倍を超える外部経済があるとの研究があります。この外部経済を内部化するため、研究開発投資の抜本強化が必要です。
私自身が先頭に立って、専門家の協力を得つつ、この春にまとめる新しい資本主義の実行計画に、科学技術政策についての強い国家意志を盛り込んでいきたいと考えております。
以上です。本日は誠にありがとうございました。」
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