外務省・新着情報

令和3年11月6日

 11月6日(現地時間5日)、ニューヨークにおいて、日本とブラジルが主導し、国連総会第三委員会に提出した「国連ボランティア計画50周年とボランティア国際年20周年」決議案が133か国の共同提案国を得て、コンセンサスにより採択されました。

  1. 「ボランティア国際年」は、1993年に国連ボランティアとしてカンボジアで活動中に殉職された中田厚仁さんのお父様、中田武仁さんの提唱に基づき、1997年に日本政府が国連総会に提案し、国連総会の場において決定されたものです。
  2. 今般採択された決議案では、持続可能な開発目標(SDGs)の実現や昨今の新型コロナウイルス感染症対策など、様々な場において活躍するボランティアの重要な役割を認識すると共に、2021年が国連ボランティア計画(UNV)50周年、ボランティア国際年20周年に当たることに留意し、SDGsの達成等に向けて、国際社会がボランティア活動を支援すること等を呼びかけています。
  3. 日本政府としては、この機会に、20年前に中田氏が提唱された思いを改めて想起すると共に、今後、12月5日の国際ボランティアデーの機会も活用し、引き続きボランティア活動の重要性を国際社会に訴えていきます。
  4. 本決議案は、12月の国連総会本会議において票決にかけられる予定です。
(参考1)「国連ボランティア計画50周年とボランティア国際年20周年」決議案(概要)

  • (1)1997年11月、中田武仁UNV(国際ボランティア計画)名誉大使(当時)の提案に基づき、日本が中心となって国連総会に決議案を提出し、122か国の共同提案国を得て、2001年をボランティア国際年(IYV: International Year of Volunteers)とすることを宣言する決議が採択された。ボランティア国際年は国際社会におけるボランティアリズムの啓発、促進を目的としている。
  • (2)その後、日本が主導して2002年の国連総会でボランティア国際年のフォローアップに関する決議が採択され、2008年、2012年には、ボランティア精神の喚起やボランティアの主流化を目的とした決議が採択された。2015年には日本とブラジルが主導してボランティア推進に関する決議が採択され、2018年には「持続可能な開発のための2030アジェンダに向けたボランティア」決議が採択された。
  • (3)今般採択された決議案では、持続可能な開発目標(SDGs)の実現や昨今の新型コロナウイルス感染症対策など、様々な場において活躍するボランティアの活動を賞賛すると共に、2021年が国連ボランティア計画(UNV)50周年、ボランティア国際年20周年に当たることに留意し、SDGsの達成等に向けて、国際社会がボランティア活動を支援すること等を呼びかけている。
(参考2)国連ボランティア計画(UNV)

 第25回国連総会決議2659に基づき、国連開発計画(UNDP)の下部組織として1971年1月1日に創設された国際機関。平和と開発の貢献を目的とし、ボランティアを世界各国に派遣している。活動分野は、貧困削減、民主的ガバナンス支援、避難民保護、防災・復興、環境、持続可能な開発目標(SDGs)の達成等、多岐にわたる。


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