農林水産省・新着情報

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和3年11月10日(水曜日)10時39分~10時53分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について
  • (大臣から)米国向け日本産メロンの輸出解禁について
  • 秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について
  • 行政事業レビューについて
  • デジタル田園都市国家構想実現会議について
  • 農林水産分野に係る経済対策について
  • 小笠原諸島の海底火山噴火による軽石の漂着等による被害等について
  • 令和3年産米の作況について

冒頭発言

大臣

  私の方から御報告があります。まず1点目は、秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認についてであります。本日、秋田県の家きん農場で、今シーズン初めてとなる高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されました。農林水産省といたしましては、秋田県や関係省庁との連携を緊密に取りまして、防疫措置に万全を期してまいりたいと思います。
  2点目は、米国向けの日本産メロンの輸出解禁についてであります。これまで日本産メロンにつきましては、病害虫の発生を理由に、米国への輸出が禁止されていたところであります。これに対しまして、産地からの要望を踏まえまして、米国との協議を重ねてきたところ、現地時間11月8日付けで、一定の条件の下、輸出が解禁されました。これにより、我が国の農産物の輸出が更に拡大することを期待しております。以上です。

質疑応答

  • 秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について(1)

記者

  冒頭にもありましたが、秋田県で鳥インフルエンザが今季初めて確認されました。改めまして、受け止めと農水省の対策をもう少し具体的に教えてください。

大臣

  農林水産省といたしましては、昨日、鳥インフルエンザ防疫対策本部を開催しました。今後の対応方針を確認したほか、本日、関係閣僚会議におきまして、関係府省庁の連携を確認いたしました。また、本日、中村副大臣を秋田県に派遣し、県との連携を確認することといたしております。今日10時半ごろ、知事とお会いしてるという話を聞いております。秋田県においては、総理指示を踏まえて、速やかに殺処分等の防疫措置を開始したと聞いております。国といたしましても、引き続き、秋田県との連携を緊密に取って、必要な支援を実施してまいりたいと思います。

記者

  それから、これから鳥インフルエンザのシーズンに入ってきますけれども、改めまして、農家さんなどに求める対応をお願いします。

大臣

  注意喚起ですよね。昨年は52件発生いたしておりますので、全都道府県に防疫体制の再徹底について、本日、改めて通知をですね、発出したところであります。

  • 秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について(2)

記者

  秋田県は比内地鶏などですね、全国的なブランド鶏もありまして、非常に農家の方で風評被害を懸念する声が広がっております。そこについてですね、国としてどのように対応していくかというところをよろしくお願いします。

大臣

  鳥インフルエンザに関する情報の周知につきましては、関係団体へ通知するほか、随時、農林水産省のSNSやホームページに掲載するとともに、小売店舗や外食店舗等を地方農政局等の職員が巡回している中で、不適切な表示を確認した場合には、表示の改善を求めることといたしております。できるだけそういうことが起こらないように、我々としても精一杯の努力をしていきたいというふうに思っております。一番風評被害が怖いところでしょうから、生産者にとっては。

  • 行政事業レビューについて

記者

  大きく2点あります。1点目が水産庁の基金についてお尋ねしたいんですけれど、昨日開かれた政府の行政事業レビューで、水産業競争力強化基金の事業見込み額と、執行実績に乖離があるということで、基金への積み増しは慎重に行うべきというような意見が取りまとめられていると思うんですけれど、この点の受け止めと今後の対応方針等がございましたらお聞かせください。

大臣

  水産業競争力強化基金については、基金内の各事業について、合理性、現実性のある執行計画への見直しを精査し、基金への積み増しは慎重に行うべきとの取りまとめがなされたところであります。今後、レビューの取りまとめの趣旨を踏まえて適切に対応してまいりたいと思っております。

  • デジタル田園都市国家構想実現会議について

記者

  もう1点が、デジタル田園都市構想についてなんですけれども、8日の新しい資本主義実現会議の緊急提言でも触れられていますし、昨日、この構想に関する会議も設立が決まってると思うんですけれど、大臣もそのメンバーのお一人かと思いますが、農水行政所管のお立場として期待する部分と、推進したい事柄などがございましたらお聞かせください。

大臣

  岸田総理が掲げます「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、昨日、当該会議が設置され、私も同会議の構成員となっております。農林水産省といたしましても、スマート農林水産業の推進や地域におけるデジタル環境の整備による農山漁村の活性化等の実現に向けて、同会議の議論に貢献してまいりたいと思います。

  • 農林水産分野に係る経済対策について

記者

  政府内で経済対策の検討作業が本格化しています。農林水産省関係でですね、もう既に概要が出ています、お米の需給を安定させる特別枠の話は一つ柱になろうかと思うんですけど、それ以外も含めてですね、農林水産行政の立場から、どういった分野をですね、重視して検討していくのか、今お話できるもので結構ですので、主なものをお伺いできますでしょうか。

大臣

  総理の指示があったことも踏まえて、現在、必要な施策等について中身を検討しております。今、話があったような、いろいろな問題についてですね、農林水産省といたしましては、農林水産業・食品産業を取り巻く状況をしっかりと対応できるよう、先日、新しい資本主義実現会議で取りまとめられた緊急提言も踏まえつつ、引き続き検討を進めてまいります。まだまだ内部で検討中でございます。

  • 秋田県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜の確認について(3)

記者

  鳥インフルエンザの、先ほど風評被害の話が出ていましたが、改めまして、鳥インフルエンザに罹ったものを食べても大丈夫ということでよかったでしょうか。消費者への、そういった呼び掛け等あればお願いします。

大臣

  今までも、昨年も52か所でね、そういった発生の例があって、その度にそういった風評被害というのを大変恐れておりましたので、食べることについては何も問題がないということをずっとお話をしてきたと思いますので、ある程度国民の理解は得ているんじゃないかなというふうに思うんです。だから、今後もそういったことを続けていくしかないのかなと思っておりますけど。人には通常感染することがないと言われているんですから、それを情報発信するしか方法はないだろうと思います。罹ったものはすぐ殺処分をしてしまいますんで、その場でですね。

  • 小笠原諸島の海底火山噴火による軽石の漂着等による被害等について

記者

  沖縄県とかですね、鹿児島県に大量に漂着している軽石の問題なんですが、現在の被害状況と今後の対応をですね、あと、国交省は回収する船を島に派遣することなどを決めておりますが、何か水産庁の方で船を派遣したりだとか、何か独自の対策があればよろしくお願いします。

大臣

  水産庁ではそういう船は持っていないし、私もちょっとテレビで見ておりまして、ずっと沖側に流れているんで、何かあれを止める方法はないのかなと、随分、いろいろとお話をお聞きしたんですが、なかなかね、漁船がほとんどね、軽石をエンジンに巻き込んでしまって難しいというので、吸い上げる方法とかというのもいろいろ考えてみたけども、こういったものも難しいというので。国土交通省には海洋環境整備船の海煌というのがありますので、それを与論島に現在派遣して海上での軽石の回収作業を行うというふうに聞いておりますので、そういった特殊な船じゃないと、なかなか難しい。そういった船は非常に少ないということです。だから、農林水産省でこういった船を持っている訳ではないので、我々としてできる範囲の中で対応していきたいと思っています。

  • 令和3年産米の作況について

記者

  昨日ですね、お米の作況指数が発表されまして、前回の100が101に上がりましたけれども、一方で、緊急事態宣言も終わって外食需要が回復するんじゃないかという見方もありまして、現在の米の需給状況はどう見ておられますか。

大臣

  確かに作況指数が101となってですね、10月25日現在の作況では、3年産の主食用米の予想収穫量は700.7万と、先月公表した9月25日現在の700.2万トンから0.5万トンの微増となったところであります。今年の7月に定めた基本指針において、令和4年6月末の現在庫は210万トンとする等の需給見通しをお示ししたところでありまして、いろいろな対策を我々も打っておりますので、これは具体的に補正予算に実行が移されていきますので、そういったものを見極めながらやっていくしかないのかなと思っていますけど。従来のそういった量が増えているということは、我々も前から大体予想していましたので。あと、予想収穫量や直近の需要動向も踏まえた上で、次回の食料・農業・農村政策審議会の食糧部会において、今後の基本方針を見直して需給見通しを改定するという予定になっているようですが。元々がこの数字というのは、ある一定の予想がされていたというふうに思っていますので。

報道官

  他に御質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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