外務省・新着情報

令和3年11月17日

 11月17日、午後6時30分から約25分間、岸田文雄内閣総理大臣は、ロドリゴ・ドゥテルテ・フィリピン共和国大統領(H.E. Mr. Rodrigo R. Duterte, President of the Republic of the Philippines)と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、岸田総理大臣から、2016年に外務大臣としてドゥテルテ大統領の地元のダバオを訪問したことに触れつつ、今後も緊密な関係を築いていきたい旨述べました。これに対し、ドゥテルテ大統領から総理大臣就任への祝意、また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功裡の開催に対する祝意が伝えられました。
  2. 岸田総理大臣から、鉄道を含むインフラ整備、新型コロナウイルス対策及びフィリピンにおける海上法執行の能力向上等を引き続き支援していく考えを表明しました。これに対し、ドゥテルテ大統領から、日本は「兄弟よりも近い友人」であるとしつつ、ミンダナオ和平プロセス、インフラ整備、コロナ対策等における長年にわたる日本の協力に対して改めて謝意が述べられました。
  3. 両首脳は、「自由で開かれたインド太平洋」及び「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の実現に向け、スールー・セレベス海等周辺地域を含め、具体的な協力を進めていくことで一致しました。さらに、両首脳は、10周年を迎えた戦略的パートナーシップを更に強化すべく、今後、日・フィリピン外務・防衛閣僚会合(「2+2」)の立上げに向けて検討を進めていくことで一致しました。
  4. 両首脳は、地域情勢についても意見を交わし、岸田総理大臣から東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試みについて、強く反対する旨述べました。また、両首脳は、北朝鮮情勢についても意見交換し、拉致問題を含む北朝鮮への対応について、引き続き連携していくことを確認しました。
  5. 岸田総理大臣は、ミャンマー情勢について、ASEANの取組を後押しする考えを伝え、両首脳は、事態の打開に向け一層連携していくことで一致しました。
  6. 両首脳は、核不拡散条約(NPT)についても意見を交わしました。ドゥテルテ大統領から、日本の核兵器廃絶決議案の国連総会第一委員会での採択に祝意が述べられるとともに、両首脳は、NPT運用検討会議の成功に向けて一層連携していくことで一致しました。

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