外務省・新着情報

令和3年11月30日

 11月29日(現地時間同日)、ヨルダン・ハシェミット王国の首都アンマンにおいて、我が方、嶋﨑郁駐ヨルダン・ハシェミット王国日本国特命全権大使と先方ナーセル・シュライデ・ヨルダン・ハシェミット王国計画・国際協力大臣(H.E. Mr. Nasser Shraideh,Minister of Planning and International Cooperation)との間で、同国における新型コロナウイルス感染症拡大の影響で悪化した経済立て直しのための緊急支援を目的として、110億円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。

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対象案件の概要

  • (1)ヨルダン・ハシェミット王国においては、2020年秋以降に新型コロナウイルス感染症患者が急増した影響で、GDPの10%を占める観光業の収入が激減する等財政収支が悪化し、予算不足によりワクチン接種も滞る状況になっています。また失業率は、2019年の19.1%から、2020年第4四半期には25%に悪化し、特に若年層の失業率は55%に達する等、経済は深刻な影響を受けており、経済立て直しが喫緊の課題となっています。ヨルダン政府に対する財政支援を通して、早期の社会経済回復に寄与することが期待されます。
  • (2)供与条件(「新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援借款」)
    • ア 金利:年0.01%
    • イ 償還期間:15年(4年の据置期間を含む。)
    • ウ 調達条件:一般アンタイド
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新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大及びそれに伴う経済社会活動の停滞は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ本円借款を通じて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける途上国における経済活動の維持・活性化に貢献することは、日本を含む世界経済を下支えする観点からも重要です。

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我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化及び国際社会・経済の回復と安定及び持続的発展に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく途上国を支援していきます。

(参考)ヨルダン・ハシェミット王国基礎データ

 ヨルダン・ハシェミット王国の面積は約8万9,000平方キロメートル(日本の約4分の1)、人口は約1,020万3,100人(世界銀行、2020年)、一人当たり国民総所得(GNI)は4,310米ドル(世界銀行、2020年)。


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