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冒頭発言

 先ほど、ブリンケン米国国務長官との間で日米外相電話会談を行いました。日米「2+2」が明日7日に予定されておりますが、それとは別途ブリンケン長官側から電話会談の申し入れがございまして、今般の会談に至ったということでございます。
 まず、ブリンケン長官と、日米同盟の一層の強化及び「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、日米で連携していくことを再確認をいたしました。
 また、私からブリンケン長官に対しましては、最近の在日米軍の新型コロナ感染状況を踏まえて、地元の不安解消に向けて、外出制限の導入を含め、感染症防止拡大の措置の強化と徹底を強く求めました。それに対して、ブリンケン長官からは、米国にとっては在日米軍だけでなく、地域住民の方々の健康と安全、これは非常に重要であり、日本側の申し入れについては、直ちに国防省に伝え、日本政府としっかり連携をし、感染の更なる拡大を防ぐため、できる限りのことをしたいという返答がございました。
 さらに、ブリンケン長官との間で、最近の地域情勢についても意見交換を行いました。
 まず、北朝鮮についてですが、私から、昨5日のミサイル発射を含め、北朝鮮による核・ミサイル活動は、日本、地域、国際社会の平和と安定を脅かすものであると述べた上で、安保理決議に沿って北朝鮮の完全な非核化が実現するよう、ブリンケン長官と引き続き緊密に連携していくことで一致をいたしました。
 また、ロシア・ウクライナ情勢についても意見交換を行いました。ブリンケン長官から最近の情勢についてご説明があり、現下の状況を踏まえて引き続き日米で連携していくことを確認をいたしました。
 新しい年が始まって間もないタイミングで、ブリンケン長官との間で様々な課題について意見交換ができたことは、日米同盟を基軸といたします日本外交にとって大変良いキックオフになったと考えております。引き続き、日米同盟の一層の強化に向け、ブリンケン長官と緊密に連携・協力をしていきたいと考えております。

質疑応答

【記者】在日米軍の関係でお伺いしたいのですが、昨年末、大臣が在日米軍のラップ司令官に要請されてからですね、各地で感染が広がっている状態が続いていると思うのですが、これについて、まず大臣の受け止めと、基地の周辺でですね、感染が広がっているという実態があるのですが、これについて在日米軍基地があることと、感染が広がっていることとの関係性について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

【林外務大臣】今、お話がありましたように、私からラップ司令官に直接お電話したことも含めてですね、様々なレベルで、働きかけをしてきているところでございます。出国時及び入国時の検査を含めた水際措置の強化、マスク着用など行動制限の強化が順次図られていると、こういうふうに承知しております。他方で、米軍区域内及びその周辺自治体、感染拡大が起こっておりまして、私からは外出制限の導入も含め、感染症拡大防止のための措置を一層徹底するよう求めたところでございます。引き続き、地元の方々の不安解消に向けて、最大限の努力を行っていきたいと考えております。

【記者】北朝鮮のミサイル発射についてなんですけど、今日、北朝鮮メディアが極超音速ミサイルの発射実験に成功したと伝えています。電話会談では、極超音速ミサイルについて何か話題になりましたでしょうか。昨日発射したとされるミサイルの特徴だとか、性能だとか、そういった点についてやりとりについて教えて下さい。

【林外務大臣】北朝鮮についてはですね、昨5日のミサイル発射を含めて、北朝鮮による核・ミサイル活動は、日本、地域、国際社会の平和と安定を脅かすものである旨を述べた上で、安保理決議に沿って北朝鮮の完全な非核化が実現するように、ブリンケン長官と緊密に連携していくことで一致をしたと、先程申し上げたとおりです。
 また、ミサイルについては、現在分析中であると承知しておりますので、このミサイルの詳細については、防衛省にお尋ねを頂ければと思います。

【記者】確認なんですけれども、本日の電話会談では、そのミサイルの詳細の具体的なやりとりについては無かったという理解でよろしいでしょうか。

【林外務大臣】詳細については、外交上のやりとりでございますので、控えさせて頂きたいと思います。

【記者】バイデン大統領は、ロシアがウクライナに侵攻した場合には同盟国とともに断固とした対応を取ると表明されていますけれども、ブリンケン国務長官から日本に対して、そういった場合に取る経済制裁について協力を求めるというようなやりとりはあったのでしょうか。

【林外務大臣】ブリンケン長官からはですね、これは繰り返しになりますが、最近のロシア・ウクライナ情勢について説明がありました。で、現下の状況を踏まえて、引き続き日米で連携していくことを確認したと、いうことでございます。
 これ以上の詳細は、外交上のやりとりでございますので、差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】電話会談は何分位行われたんでしょうか。

【林外務大臣】8時10分から35分間ということです。

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