農林水産省・新着情報

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年2月1日(火曜日)9時58分~10時6分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)あさりの産地表示の実態に関する調査結果について
  • あさりの産地表示の実態に関する調査結果等について
  • 韓国のRCEP協定発効について
  • 生産資材の価格高騰について

冒頭発言

大臣

  本日、私から1点御報告がございます。あさりの産地表示の実態に関する調査結果についてであります。農林水産省では、昨今の疑義情報等を踏まえまして、あさりの産地表示の実態を把握するため、全国の広域小売店において調査を実施し、この度、結果を取りまとめました。今回の調査によりまして、年間の漁獲量を大幅に上回る量の熊本県産あさりが販売されていると推測される結果となりました。また、科学的分析の結果、調査で買い上げた熊本県産あさりのほとんどが「外国産あさりが混入している可能性が高い」と判定されました。調査において確認された疑義につきましては、疑義解明を行い、不適正な行為を確認した場合、関係機関と連携をとりまして、厳正に対応してまいりたいと思います。また、関係団体等に対して、産地伝達の確認の徹底などを周知いたします。調査の結果の詳細につきましては、この後、事務方から説明をさせたいと思いますのでよろしくお願いいたします。私からは以上です。

質疑応答

  • あさりの産地表示の実態に関する調査結果等について(1)

記者

  2点お願いします。まずは、冒頭のあさりの産地の問題について、こうした問題が起きている受け止めと、農林水産省としての、今後、再発防止というか、そういうことに向けての対応等についてあれば、お願いいたします。

大臣

  この調査の結果は、食品表示法の違反を示唆するのみならず、あさりをはじめとする食品の表示に対する消費者の信頼を揺るがしかねないものであります。農林水産省としては、食品の産地偽装に対しまして、消費者庁や警察など関係機関との連携の下、引き続き厳正に対処してまいりたいと思います。

  • 韓国のRCEP協定発効について

記者

  もう1点、本日RCEPが韓国でも発効しましたが、韓国との間の初の連携協定ということで、その受け止めですとか、農林水産物や食品の韓国向け輸出における今後の課題などについてお願いします。

大臣

  日本から韓国への輸出につきましては、清酒を含むアルコール飲料、菓子など我が国の輸出関心品目での関税撤廃を確保しており、将来的に輸出の拡大につながることを期待しております。一方、米、牛肉などの重要5品目は、関税削減撤廃の対象から全て除外するなど、国内農林水産業への特段の影響は生じないと考えています。RCEP協定の成果が最大限に活用されるよう、今後とも、生産基盤の強化や、新市場開拓の推進等に必要な施策を講じてまいりたいと思います。

  • 生産資材の価格高騰について

記者

  生産資材の価格高騰について伺います。農水省がまとめた2021年の農業物価指数は、前年より生産資材が4.8パーセント増えました。飼料や原油など、海外に大きく依存する資材の高騰が国内の農業経営を左右している状況で、食料安全保障にも関わる問題かと考えますが、現状をどう認識されているのかと、あと、飼料や燃油では現状でも補てん対策があると思うのですが、より踏み込んだ対策が必要ではないでしょうか。

大臣

  原材料である農作物の国際価格や、原油価格、海上運賃の高騰等によりまして、配合飼料や肥料、A重油といった農業生産に必要な資材の調達コストは増大しているものと認識しています。農林水産省といたしましては、農業者の経営安定に向けまして、これらの影響を緩和するための補てん金を交付する制度や、農業現場における生産資材の節減等に資する取組への支援等を幅広く措置しているところであります。引き続き、各種の生産資材の価格動向を注視しつつ、まずは、農業者の経営安定に向けた対策を着実に実施してまいりたいと思います。

  • あさりの産地表示の実態に関する調査結果等について(2)

記者

  冒頭のあさりの産地偽装の件で関連なんですけれども、今回、あさりについての調査ということだったんですけど、他の魚種というか、食品に関しての調査についてはどのようにお考えでしょうか。

大臣

  農林水産省では、食品表示法に基づきまして、監視業務を行い、法に違反する事実が確認された場合には、表示の是正等の指示を行っています。最近では、うなぎ加工品やあんこなど、あさり以外の食品についても食品表示法に基づき表示の是正の指示を行ったところであります。

記者

  水産の世界で、あさり以外にも、今回の調査の結果が氷山の一角であって、他の部分にも広がっていくというふうな認識なんでしょうか。

大臣

  これがどういうふうに産地表示しているかという疑いは、そこはなかなか分かりづらいところもありますよね、実際、魚を販売していて。でも、やっぱり漁業者も含めて、それぞれ、バイヤーさん達の良識に訴えてちゃんとしたものを出しているというふうに思うしかないでしょうから。だから、産地表示を必ずしているんでしょう、消費者側に。私なんかでも買い物する時、産地表示を見ながら買っていますので。だから、やっぱりその信頼が薄れてしまうと、また消費者離れが起こってまいりますから。私たちは、そういうことがないようにということで、生産者の皆さん方にも絶えず呼びかけておりますし、これからも注意を払っていきたいと思っています。だから、水産全部がそういうふうにしょっちゅう怒られているように思われて、誤解されると困るんだなあ、水産の信頼を無くしてしまうと大変な事になりますから。

報道官

  他に御質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終了させていただきます。

以上

 

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