農林水産省・新着情報

金子農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年2月4日(金曜日)9時50分~10時6分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)土地改良法の一部を改正する法律案の閣議決定について
  • (大臣から)2021年の農林水産物・食品の輸出実績について
  • (大臣から)フラワーバレンタインについて
  • 2021年の農林水産物・食品の輸出実績等について
  • 熊本県のあさりの産地表示への対応等について
  • フラワーバレンタインについて

冒頭発言

大臣

  私から、3点御報告があります。まず1点目は、本日の閣議におきまして、「土地改良法の一部を改正する法律案」が閣議決定されましたことを御報告申し上げます。この法律案は、国や地方公共団体の判断で、緊急を要するため池等の豪雨対策を迅速に実施できるようにすることや、農地バンク関連の基盤整備事業につきまして、土地改良施設等の整備を促進すること等の措置を講ずるものであります。この法律案によりまして、頻発・激甚化する豪雨災害に対する防災・減災の推進や、担い手への更なる農地の集積・集約化を推進してまいりたいと考えております。
  2点目は、「2021年の農林水産物・食品の輸出実績について」であります。2021年の農林水産物・食品の輸出額は、前年から25.6パーセントアップしまして、金額で2,525億円増加し、1兆2,385億円となりました。輸出額が増加した背景といたしましては、世界的な新型コロナウイルスのまん延の中でも、小売店や通信販売等の新たな販路への販売が堅調だったことに加えまして、中国や米国等の経済活動が回復傾向に向かい、外食需要も回復してきたこと等が挙げられます。また、輸出証明書の円滑な発行、輸出施設の整備、輸出先国との規制交渉など、政府一体で進めた輸出拡大の取組も輸出を後押ししたと考えています。2025年の2兆円、2030年の5兆円の達成に向けまして、本通常国会におきまして、輸出促進法などの改正を目指すなど、官民一体となって、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
  3点目は、「フラワーバレンタインにおける花贈り」であります。御承知のとおり、2月14日はバレンタインデーでありまして、花き業界では大切な恋人や家族、友人に花を贈る「フラワーバレンタイン」の取組を展開しておりまして、農林水産省といたしましても、業界の取組を応援しているところであります。この取組は今年で12年目を迎えておりまして、この機会に花を購入する人の中で、男性の割合が7年前の6倍以上に増加したほか、ここ数年は20代男性の購入が増えてきています。こうした取組により、花がより身近なものとなり、特に将来の市場につながる若年層の需要の拡大につながることを期待しています。是非、この機会に家庭で花を飾ったり、大切な方に花を贈っていただければ幸いと思います。私もできるだけ、どなたかに花を贈りたいと思っています。以上3点、私からの御報告でございました。

質疑応答

  • 2021年の農林水産物・食品の輸出実績等について(1)

記者

  冒頭の農林水産物・食品の輸出額について、2点お尋ねします。今、概要は御説明されましたけれど、初の1兆円突破と、結果として1兆2,000億円台の着地になりましたけども、この受け止めをまずお聞かせいただきたいです。また、25年2兆円、30年5兆円という目標までそれほど時間はないと思いますけれども、今国会での改正法案の実現を目指してらっしゃると思いますけれども、22年の位置付けみたいなものをあれば教えてください。お願いします。

大臣

  2021年の輸出額が1兆2,385億円になったことは、輸出に関する皆様の努力と、これまでの輸出促進施策の成果によるものと考えています。今後、2025年に2兆円、2030年に5兆円を達成していくためには、輸出先国の規制やニーズに合った産品を供給する、マーケットインの輸出体制の整備が重要であると思っています。2022年、令和4年につきましては、昨年12月に改訂いたしました輸出拡大実行戦略に沿いまして、ジャパンブランドの確立や、産地間連携を推進する品目団体の認定制度や、輸出先国の規制等への対応に不可欠な設備投資を進めるための金融・税制面での支援をするため、本通常国会におきまして、輸出促進法などの改正を目指しています。また、輸出先国における輸入規制の撤廃を政府一体となって働きかけていくとともに、輸出産地・事業者の育成・展開、各国のそれぞれの地域での、そういったことに対して、ジェトロの海外事務所と在外公館との連携によりまして、海外でのサポート体制の強化に、今後取り組んでいきたいと思っています。このように、官民一体となった取組を進めていくことで、農林水産物・食品の輸出拡大を図ってまいりたいと思います。

  • 熊本県のあさりの産地表示への対応等について(1)

記者

  熊本県産あさりの産地表示の問題に関して2点伺います。熊本県が、2か月間県産あさりの出荷停止を決定しましたけども、2か月間の停止で、果たして問題の改善が図れるのかどうかという印象もあるんですけれども、この熊本県の取組に対する受け止めをお願いします。2点目は、熊本県の蒲島知事が、産地表示の制度の見直しを要請をしているんですが、一義的には消費者庁かもしれないんですが、この産地表示の在り方について、大臣のお考えをお聞かせください。

大臣

  熊本の知事さんが2か月間出荷停止をしたということは、あさりの産地偽装を根絶するという強い決意の下に御判断されたものと受け止めております。あさりの産地偽装のその他の今後のルールの問題につきましては、農林水産省としては、あさり産地偽装事案に対して、これまでも食品表示法に基づき、違反事業者への是正の指示・公表を行うなど、都道府県、警察、消費者庁とも連携をしながら、厳正に対応してきたところであります。見直し等については、これは消費者庁の問題でございますので、よく消費者庁とも話し合いをしたいし、また、熊本の知事さんがどういう意味での見直しをお望みになっているか、そういった面もお尋ねしながら、できるだけ熊本県と協力してこういった問題が起こらないように、また我々からも取り組んでいかなければいけないというふうに思っております。

  • 2021年の農林水産物・食品の輸出実績等について(2)

記者

  2点伺わせてください。まず1点目ですけれども、幹事社の質問に関連して輸出のお話で伺います。2021年の輸出額ですけれども、りんごとか牛肉で前年と比べて大幅増になりまして、農産物の輸出額、順調に伸びています。しかし内訳を見ますと、依然として半分以上は加工食品となっております。これが果たして農家の所得の向上にはどこまでつながっているのかというような声もあるかと思われますが、この辺りに関して、大臣の御見解をお願いします。

大臣

  加工品が全体で37パーセントになっておりますが、食品製造業における原材料の調達割合は、約7割は国産品の割合というふうになっていますから、結果的には、それは農家から原料を買って加工している訳ですから、目に見えた形で数字には出てきていないけれども、加工品の中にそれだけの材料を使っているということは、生産者に対してもプラスになっていると私は思っています。今後とも、加工食品に国産原料をできるだけ使っていただくように促進するとともに、輸出産地や事業者の育成や、輸出先国での販路開拓等への支援によりまして、更なる輸出拡大に取り組むことで、農林漁業者の所得向上を図ってまいりたいと思います。

  • フラワーバレンタインについて

記者

  全然別件で、2点目、フラワーバレンタインの件で伺いたいんですけれども、このバレンタインに合わせて、大臣、どなたかにお花を贈られる予定があるのかということと、併せて、好きな花の品種とかございましたらお願いいたします。

大臣

  今まで、正直言って、私はバレンタインにチョコレートを贈ったことはありますけれども、花を贈ったことはありませんでしたけど、今回は是非、花を贈りたいと思っていますが、どういう花を誰に贈るかということについては、これは私の問題ですので。私は、そうですね、花の中ではカーネーションとバラが好きですけれども、あまり私が何が好きというのはどうかなと思うけど。日頃から、大体カーネーションが多いですね、結構。母の日にあげたり、多いですから。

  • 熊本県のあさりの産地表示への対応等について(2)

記者

  先ほどの産地表示の関連でお話を伺いたいんですけれども、前回の会見の時にも、うなぎ加工品ですとか、あんこなどの、あさり以外の産地偽装の話も御紹介いただきましたけれども、この1年ですね、複数の品目で同じような不適正表示に対する指示を、農水省さんや都道府県さんが出されているかと思うんですけども、そういった産地表示に対して、事業者への改めての法令遵守に対する意識の向上とか啓蒙など、対策の必要性や検討を、何か考えられていることがありましたら教えてください。

大臣

  当然、これは、それぞれの生産者を含めて、それを扱う人たちに対して、改めて、産地表示というのは非常に大事な問題であって、消費者の信頼を勝ち取らなければならない訳ですから。そういったことも考えながら、徹底していただくように、お願いを、これからやっていきたいというふうに思っております。いろいろな過去にあったものについても是正の指示を行いましたし、今後、こういった問題があれば、また改めて指示をしていきたいというふうに思っております。いずれにしましても、消費者の皆さん方の食に対する信頼というのが(重要で)、産地表示によって買い物する方もたくさんいらっしゃいますので。生産者の方は、できるだけ地元の魚で出しているんだろうけど、扱っている方々がそういった問題を起こしているんでしょうから、そこはまた、それぞれ扱っている方々も、そこをよく考えてやっていただきたいと思います。私も、産地の問題については、随分いろいろな問題に取り組んでまいりましたけど、ある意味では、熊本県で数少ないあさりしか獲れないんだったら、徹底したブランド化をしたらどうですかね。数量が限られている中で、熊本産のあさりと外国産のあさりと、どう差別化して、付加価値を高めて、そして、できるだけ生産者のプラスになるようにということを考えてみてもいいんじゃないか。既に、これはもう考えているだろうと思いますけども。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終了いたします。

以上

 

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