外務省・新着情報

令和4年2月4日

 2月4日(現地時間同日)、タンザニア連合共和国のダルエスサラーム市において、我が方、後藤真一駐タンザニア連合共和国日本国特命全権大使と先方、エマニュエル・ムパウェ・トゥトゥバ財務計画省次官(Mr. Emmanuel Mpawe Tutuba,Permanent Secretary, Ministry of Finance and Planning)との間で、「ザンジバル都市水道配水施設改善計画」他1件の円借款の供与(供与限度額合計351億7,400万円)及び無償資金協力「キゴマ港改修計画」(供与額27億2,600万円)に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

  1. 円借款案件の概要及び供与条件
  • (1)案件概要
  • ア 「ザンジバル都市水道配水施設改善計画」(供与限度額:108億6,400万円)
     ザンジバル諸島最大のウングジャ島では、財政難により水道施設の拡張・更新が行われてこなかったことから、管路の老朽化により漏水が多発し、給水時間の短縮や給水圧の低下などの給水サービスの水準が著しく低下しています。この計画は、ウングジャ島アーバンウェスト州において、配水施設及び配水管網の整備・更新を行い、安全かつ安定的な給水サービスの普及を図り、もって対象地域の住民の生活環境の改善に寄与するものです。これにより、漏水量の減少や断水時間の短縮等といった給水サービスの改善が期待されます。
  • イ 「アルーシャ-ホリリ間道路改修計画」(供与限度額:243億1,000万円)
     タンザニアの第二の都市アルーシャ市から隣国ケニアまでつながる国際幹線道路では、道路輸送需要が増加しており、タンザニア・ケニア間の物流の円滑化が急務となっています。この計画は、同幹線道路のうちアルーシャ市内及びキリマンジャロ州モシ市内の区間の4車線化並びにキリマンジャロ州キカフにおける橋梁及びアプローチ道路の建設により、急増する道路輸送需要への対応を図り、もって同国の持続的かつ安定的な経済成長及び東アフリカ共同体域内諸国の地域統合に寄与するものです。これにより、対象区間の年平均交通量が約2倍に増加することが期待されます。
  • (2)供与条件(上記1(1)ア及びイ)
    • ア 金利:年0.01%(一般条件(LDCかつ貧困国))
    • イ 償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
    • ウ 調達条件:一般アンタイド
    1. 無償資金協力「キゴマ港改修計画」(供与額:27億2,600万円)
       タンザニア西部のタンガニーカ湖に面するキゴマ港は、ダルエスサラーム市から陸路(鉄道・道路)を経て同港に至り、同港から水路を経てブルンジ、コンゴ(民)、ルワンダ、ザンビアへと通じる中央回廊上に位置する物流及び人流の拠点ですが、施設の老朽化が深刻です。この計画は、キゴマ港において、旅客埠頭の改修、貨物倉庫の建設及び旅客埠頭へのアクセス道路の舗装を行うことにより、旅客の乗降や荷役の安全性・効率性の改善を図り、もって中央回廊上の交易、輸送の改善に寄与するものです。これにより、船舶が岸壁に直接接岸できない現状を改善することで、旅客の乗船・下船に要する時間を短縮し、同港の旅客輸送機能が効率化されることが見込まれます。
  • (参考)タンザニア連合共和国基礎データ

     タンザニア連合共和国の面積は約94.5万平方キロメートル、人口は約5,800万人(2019年、世界銀行)、一人当たり国民総所得(GNI)は約1,080米ドル(2019年、世界銀行)


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