外務省・新着情報

令和4年2月8日

 2月8日(現地時間同日)、バヌアツ共和国の首都ポートビラにおいて、我が方、千葉広久駐バヌアツ共和国日本国特命全権大使と先方マーク・アティ外務・国際協力・貿易大臣(Hon. Mr. Marc Ati, Minister of Foreign Affairs, International Cooperation and External Trade)との間で、39.51億円を限度とする無償資金協力「サント島における水力発電施設建設計画」に関する交換公文の署名が行われました。

  1. この計画は、サント島サラカタ川において、新規流込み式小水力発電施設等を建設することにより、増大する電力需要に対応するとともに、クリーンかつ安定的な電力供給を実現し輸入化石燃料への依存軽減を図るものです。これにより、産業活動・市民生活レベルの向上及び気候変動対策(緩和)を通じた同国の経済インフラの脆弱性の克服に寄与することが期待されます。
  2. この水力発電施設については、令和3年2月15日に両者の間で詳細設計に関する交換文書の署名が行われ、設計作業が進められてきましたが、今回の署名により、建設が開始されることとなります。
  3. 我が国は、昨年7月2日に開催した第9回太平洋・島サミットの機会に発表した「太平洋のキズナ政策」において、「持続可能で強靱な経済発展の基盤強化」を支援の柱の一つとして表明しており、この協力は同政策を具体化するものです。
(参考1)バヌアツ共和国基礎データ

 バヌアツ共和国の面積は約1万2,190平方キロメートル(新潟県とほぼ同じ大きさ)、人口は約30万人(2019年、世界銀行)、一人当たりの国民総所得(GNI)は3,170米ドル(2019年、世界銀行)。

(参考2)第9回太平洋・島サミット

 2021年7月2日、テレビ会議方式により、菅総理とナタノ・ツバル首相の共同議長の下、第9回太平洋・島サミット(The Ninth Pacific Islands Leaders Meeting: PALM9)が開催され、日本、島嶼14か国(ツバル、クック諸島、フィジー、キリバス、マーシャル、ミクロネシア、ナウル、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、サモア、ソロモン、トンガ、バヌアツ)、豪州、ニュージーランドに加え、ニューカレドニア及び仏領ポリネシアの2地域を含む19か国・地域の首脳等が参加した。バヌアツからは、ボブ・ロウマン首相が参加した。
 我が国は、PALM9において、「太平洋のキズナ政策」の下、(1)新型コロナへの対応と回復、(2)法の支配に基づく持続可能な海洋、(3)気候変動・防災、(4)持続可能で強靱な経済発展の基盤強化、(5)人的交流・人材育成の5つを重点分野とし、今後3年間に、しっかりとした開発協力の継続と5,500人以上の人材交流・人材育成を実施することを表明した。


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