外務省・新着情報

令和4年2月11日
挨拶する日印両外相
日印外相会談の様子
写真撮影する日印両外相

 日米豪印外相会合出席のため豪州を訪問中の林芳正外務大臣は、現地時間2月11日、午後3時15分(日本時間同日午後1時15分)から約45分間、ジャイシャンカル・インド外務大臣(H.E. Dr. S. Jaishankar, Minister of External Affairs of India)との間で会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、国交樹立70周年の節目を迎えた日印関係をジャイシャンカル大臣と共に盛り上げていきたい旨述べた上で、不確実性を増す国際社会において、基本的価値を共有し、ルールに基づく秩序の重要性を訴えてきた日印両国が、「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下で、共に共通の課題に対処していくことは益々重要である旨述べました。これに対し、ジャイシャンカル大臣より、国交樹立70周年は既に強固な日印関係をさらに発展させるよい機会である、「自由で開かれたインド太平洋」の実現のために幅広い分野で協力を進めたい、岸田総理大臣がインドを訪問されるのを心待ちにしている旨述べました。
  2. 両大臣は、双方の都合のよい適切な時期に岸田総理大臣の訪印を実現し、首脳の年次往来を再開する重要性を改めて共有しました。また、日印外務・防衛閣僚会合(「2+2」)を実施し、安全保障面での協力を進めていくことを確認するとともに、サイバー、宇宙、海洋、軍縮・不拡散、安保理等の分野で重層的に対話や協議を重ね、協力を深めていくことで一致しました。
  3. 両大臣は、デジタル、気候変動対策、ヘルスケア等といった経済面での協力や、Beyond 5Gや海底ケーブル、サプライチェーン強靭化等、経済安全保障における協力も進めていくとともに、インド北東部での協力や日印の旗艦プロジェクトである高速鉄道事業を着実に進展させていくことを改めて確認しました。また、70周年の様々な機会も活用しつつ、インドの優秀なIT人材や特定技能人材の活用を含め、人的・文化交流も進めていくことで一致しました。
  4. 両大臣は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日印や日米豪印で引き続き緊密に連携していくことを改めて確認し、特に、連結性強化のために、「インド太平洋海洋イニシアティブ」を通じた協力や、第三国における日印での具体的な協力に取り組んでいくことで一致しました。また、両大臣は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現のための法の支配の重要性に鑑み、日印間で国際法分野における連携を強化していくことを確認しました。
  5. この他、両大臣は、ミャンマー等の地域情勢での連携や、WTO、軍縮・不拡散、国連安保理改革を含む国際場裡での協力等について意見交換を行いました。
  6. 両大臣は、2度の電話会談後の初の対面での会談を通じて率直な議論を行えたことを歓迎し、今後も緊密に意思疎通を行っていくことを確認しました。

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