外務省・新着情報

令和4年2月18日

 2月14日から18日にかけて、IAEA関係者及び国際専門家が訪日し、東京電力福島第一原発におけるALPS処理水の安全性に関するレビューを行うとともに、国内関係省庁及び東京電力との間で今後のALPS処理水の取扱いに係る協力についての意見交換や東京電力福島第一原発の訪問を行いました。なお、今回の訪日は、厳格な防疫措置を遵守した上で行われました。

  1. 今回の訪日は、IAEAとの間で昨年7月に署名した、ALPS処理水の取扱いに係る包括的な協力の枠組みに関する付託事項(TOR)に基づき、IAEAによるALPS処理水の安全性に関するレビューを実施することを目的として行われました。
  2. 経済産業省及び東京電力との会合では、IAEAの安全基準に基づいて、放出されるALPS処理水の性状、放出プロセスの安全性、人と環境の保護に関する放射線影響等について、技術的な確認が行われました。今回のレビューの結果については、4月を目処にIAEAから公表される予定です。特に東京電力が昨年11月に公表したALPS処理水の海洋放出に係る人及び環境への放射線影響評価報告書については、評価の範囲や参照する文献等について確認がなされました。今回のIAEAの指摘はこれまでの意見交換における指摘と合わせて、東京電力において人及び環境への放射線影響評価報告書の見直しに反映され、内容の一層の充実が図られます。
  3. また、2月15日、東京電力が測定・確認用設備からALPS処理水のサンプルを採取する場にIAEA関係者が立ち会いました。東京電力によるALPS処理水に含まれる放射性物質の濃度分析の確認を目的として、今後、IAEAの研究所においても放射性物質の濃度分析を行うことで合意し、引き続き、実施内容の詳細について調整することとしています。
  4. 日本政府は、今回のIAEA関係者及び国際専門家の訪日を含めたIAEAとの協力を継続することにより、今後ともALPS処理水の安全性やその取扱いに係る信頼性や透明性を確保し、国際社会の理解を醸成していくことに努めます。
(参考1)ALPS処理水とは

 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。


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