外務省・新着情報

令和4年2月21日

 2月19日(現地時間18日)、バルバドスの首都ブリッジタウンにおいて、我が方、品田光彦駐バルバドス日本国特命全権大使と先方ヴァレリー・クリフ国連開発計画バルバドス及び東カリブ地域事務所代表(Ms. Valerie CLIFF, Resident Representative of UNDP to Barbados and the Eastern Caribbean)との間で、供与額14.19億円のセントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントルシア、トリニダード・トバゴ共和国並びにバルバドスに対する無償資金協力「カリブにおけるサルガッサム管理能力強化計画(UNDP連携)」に関する書簡の交換が行われました。

  1. カリブの小島嶼開発途上国(SIDS)であるこれらの国々は、人口・経済規模が小さく、水産業、観光業など外的要因に影響されやすい産業が基盤となっており、小島嶼国特有の脆弱性を抱えています。近年カリブ地域一帯では、サルガッサム海藻の大量来遊が深刻な問題となっており、海藻が海岸を埋め尽くすことによる景観の悪化や悪臭のみならず、硫化水素の発生、海中の酸素濃度の減少など海洋生態系に対しても大きな脅威となり、水産業や観光業にとって深刻な影響を与えています。
  2. この協力は、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントルシア、トリニダード・トバゴ共和国並びにバルバドスにおいて、サルガッサム海藻除去機材の供与、海藻の流入のモニタリングや除去のための能力強化、関係国間の情報共有ネットワークの構築を行うものです。この協力により、同海藻除去に対する地域レベルでの対応能力の向上を図り、もって5か国における経済・社会開発の促進に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、「日本の対カリコム政策」の第一の柱として「小島嶼国特有の脆弱性克服を含む持続的な発展に向けた協力」を実施していくこととしていますが、この協力は、その一環として同国の経済社会開発を支援するのみならず、気候変動に関する我が国の取組としても位置づけられるものです。
(参考)各国基礎データ

  • (1)セントクリストファー・ネービス基礎データ
     セントクリストファー・ネービスは、面積約260平方キロメートル。 人口約5.3万人(2020年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は17,400米ドル(2020年、世界銀行)。
  • (2)セントビンセント及びグレナディーン諸島基礎データ
     セントビンセント及びグレナディーン諸島は、面積約390平方キロメートル。人口約11.1万人(2020年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は7,340米ドル(2020年、世界銀行)。
  • (3)セントルシア基礎データ
     セントルシアは、面積約620平方キロメートル。人口約18.4万人(2020年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は8,790米ドル(2020年、世界銀行)。
  • (4)トリニダード・トバゴ共和国基礎データ
     トリニダード・トバゴ共和国は、面積約5,130平方キロメートル。人口約139.9万人(2020年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は15,410米ドル(2020年、世界銀行)。
  • (5)バルバドス基礎データ
     バルバドスは、面積約430平方キロメートル。人口約28.7万人(2020年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は14,460米ドル(2020年、世界銀行)。

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