外務省・新着情報

令和4年3月3日

 3月3日、午後5時30分から約40分間、小野啓一経済局長は、ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長(Dr. Fatih Birol, Executive Director of the International Energy Agency)との間で、オンライン会談を実施しました。

  1. 冒頭、小野経済局長から、3月1日のIEA臨時閣僚理事会における石油備蓄放出の協調行動の合意は、ロシアによるウクライナ侵略の最中において、IEA加盟国が確固たる決意と連帯を表明するものであると同時に、市場に対しても強いメッセージを発するものであり、貴事務局長のリーダーシップを歓迎する、日本はエネルギー市場の安定化に向け協力する、引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。
  2. これに対し、ビロル事務局長から、エネルギー市場は非常に深刻な状況であり、また、深刻さは増していく可能性すらある中で、IEA加盟国が迅速かつ一致団結して行動することができたことを嬉しく思う、IEAとしては、引き続き世界のエネルギー市場を注視していく旨述べました。
  3. また、両者は、ロシアによるウクライナ侵略がエネルギー情勢にどのような影響を及ぼすかについて、短期的及び中長期的な観点から、率直な意見交換を行い、引き続き情勢に関する認識を擦り合わせて、必要な対応で協力していくことで一致しました。
  4. 更に3月23及び24日にパリにて開催予定の閣僚理事会を含め、エネルギー安全保障と脱炭素化目標の両立に向け一層協力を強化していくことで一致しました。
(参考1)国際エネルギー機関(IEA)

 第1次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官(当時)の提唱を受けて、OECDの枠内における自律的な機関として設立された国際機関。石油供給途絶時の共同対応を主たる目的とするほか、近年は、エネルギー安全保障の確保、経済成長、環境保護、世界的なエンゲージメントにも取り組む。本部はフランスの首都パリに所在。

(参考2)ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長

 トルコ出身。IEAチーフ・エコノミスト兼グローバル・エネルギー経済局長を経て、2015年から現職。2013年に旭日中綬章を受章。2021年に米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出。


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