外務省・新着情報

冒頭発言

【林外務大臣】本日21時半から約1時間にわたりG7会合に出席をいたしました。本日の会合は、G7メンバーの外相がNATOの会合に参加するためブリュッセルに集まる機会をとらえて、急遽実施を検討することになり、私も東京からオンラインで参加しました。2月19日、22日、そして27日、そして今日と、約2週間で4回目のG7外相会合となり、相当なハイペースですが、このこと自体が、今回のロシアのウクライナ侵略がいかに国際秩序の根幹を揺るがす深刻な事態であるかを端的に物語っているというふうに思っております。会合においては、G7とロシアによるウクライナに対する不当な侵略を改めて強く非難し、ロシアに対してはですね、一般市民にまで被害をもたらしているウクライナへの攻撃を即時に止め、軍を直ちに撤退させるように求めました。その上で、ロシアが攻撃を止めないということであれば、G7として引き続きロシアに更なる厳しい制裁を科していくことになると、こうした点で一致をいたしました。また、本日発生いたしましたロシアによるウクライナの原子力発電所、これへの攻撃を非難し、G7として、原子力発電所施設とその周辺への攻撃、これを止めるようロシアに求めていくことで一致をいたしました。私からも、福島第一原発事故を経験した日本として、このような攻撃は断じて受け入れられず、最も強い言葉で非難する旨を述べました。更に、G7として、改めてですが、ウクライナの人々に連帯を表明し、ウクライナの主権、独立、領土の一体性に対する支持とコミットメントを再確認をいたしました。また、ウクライナへの人道支援を強化していくことでも一致をいたしました。日本としては、引き続き、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携をしながら対応していく考えでございます。

質疑応答

【記者】先程政府の方でも発表のあった、装備品の関係ですけれども、総理、ウクライナの大統領との電話会談でもその旨伝えたということですけれども、その件について林大臣からG7の外相会合でも話題にされたのでしょうか。

【林外務大臣】ウクライナ政府からの要請を踏まえて、総理が仰ったように自衛隊法や防衛装備移転三原則の範囲内で非殺傷の物資を提供するべく検討をすることが本日のNSC四大臣会合で決定されました。そして、G7外相会合においては、私から、日本として、ウクライナ政府からの要請を踏まえて、先ほど申し上げた装備品や物資の提供を検討することが決定されたことを紹介し、各国から歓迎の意が表明されたところでございます。

【記者】原発の関係なんですけれど、そういった施設への攻撃をやめるように求めることで一致したということなんですけれど、既に制圧されたとみられるところの扱いは何か協議されたのでしょうか。

【林外務大臣】他国の発言は紹介しないということがG7のルールであるため、議論の詳細のやりとりは控えたいと思いますけれども、ロシアによる原子力発電所への攻撃に対する非難の表明、そして、G7として原子力発電所周辺への攻撃を止めるように、ロシアに求めることで一致をいたしました。福島第一原発事故を経験した日本として、このような攻撃は断じて受け入れられず、強く非難する旨述べたことは、冒頭申し上げたとおりでございます。

【記者】追加制裁について伺わせてください。何かしらタイミングであったり、具体的な中身であったり、そういった関係の議論はあったのかどうなのか、あったらご紹介いただけませんでしょうか。

【林外務大臣】先程も申し上げましたが、G7としてロシアに対し、ウクライナへの攻撃を即時に止めて、軍を直ちに撤退させるよう求めた上で、ロシアが攻撃を止めないのであれば、引き続き更なる厳しい制裁を課していくことになると、これで一致したところでございます。この議論のやりとりは差し控えますけれども、我々として、国際秩序の根幹を守り抜くために、G7を始めとする国際社会と引き続き緊密に連携しながら対応していく考えでございます。

【記者】原発施設への攻撃についてですけれども、ロシアの国防省の報道官は、ウクライナの破壊工作員によって行われたものだと主張しているのですが、これについて大臣受け止めお願いします。

【林外務大臣】ロシアの独自の主張というものであろうと思いますけれども、我々としては、先程申し上げましたたように、原子力発電所への攻撃に対する非難の表明と、G7として原子力発電所周辺への攻撃を止めるようロシアに求めることで一致したということでございます。

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