外務省・新着情報

令和4年3月7日

 3月7日、本年の日チリ外交関係樹立125周年に際し、小田原副大臣がビデオ・メッセージを発出したところ、内容は以下の通りです。

【小田原副大臣のビデオ・メッセージ】
 チリと日本の皆様、こんにちは、ブエノス・ディアス。日チリ外交関係樹立125周年を迎える長い友好の歴史を祝し、日本政府を代表して御挨拶します。

 日本とチリは、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有する戦略的パートナーとして、二国間及び国際社会において緊密に連携しています。

 両国は太平洋を挟んだ「隣国」でもあります。南北に長く多様性に富んだ国土、豊かな恵みと共に時に厳しい試練を与える自然環境、そうした中で育まれた勤勉な国民性といった多くの共通点を有しています。

 日本とチリは、その長い歴史において友人として協力し共に支え合ってきました。

 日本の経済活動には、チリから供給される銅やリチウムを始めとする良質な鉱物資源が不可欠です。また、チリワインは日本でも大変な人気で国別輸入量で近年首位を占めています。私もチリワインのファンで、食事に合わせて楽しんでいます。

 チリには近年、様々な分野の日本企業も投資しています。また、1970年代には技術協力を通じて、チリにおけるサーモン養殖事業を支援しました。現在、世界有数の生産量を誇り、日本の食卓も彩るチリサーモンの発展に貢献できたことは我々の喜びでもあります。

 日本とチリの協力は国際社会の発展にも貢献しています。

 チリのアタカマでは大規模な天文分野での協力が進んでいます。2019年にはアルマ望遠鏡が史上初のブラックホールの撮影に成功、天文学の歴史に残る快挙となりました。また両国は、地震・津波の経験、知見を共有し、他の中南米諸国への防災分野の協力も共に進めてきました。

 両国は国民同士の友情でも結ばれています。

 2011年の東日本大震災で日本は大きく傷つきました。そんな時にチリから復興のシンボルとして、また両国の友好と連帯の証として、イースター島の石で作成されたモアイ像のレプリカを寄贈いただきました。多くの人がこの素敵な贈り物から元気をもらいました。

 昨年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、チリから史上最大となる代表団に参加いただきました。日本国内のチリ代表団のキャンプ地となった自治体は、天文分野での協力や東日本大震災の復興支援への感謝の思いから受け入れを決めたと承知しています。

 外交関係樹立125周年の本年、これまで両国の先人が築いてきた友情を共に更に深めていきましょう。最後に、チリの益々の発展、両国関係の更なる飛躍を祈念して私のメッセージとさせていただきます。

 ありがとうございました、ムーチャス グラシアス。

(参考)
ナバレテ・チリ外務次官代行ビデオ・メッセージ(動画URL 別ウィンドウで開く


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