外務省・新着情報

令和4年3月10日

 3月10日、無形文化遺産保護条約関係省庁連絡会議において、我が国として、無形文化遺産保護条約に基づく無形文化遺産代表一覧表への記載に向け、「伝統的酒造り」を提案することを決定しました。

 今回の決定を受け、本年3月末までに無形文化遺産保護条約の事務局であるユネスコに提案書の提出を行い、その後、評価機関による評価等を経て、2024年の無形文化遺産保護条約政府間委員会において記載の可否が審議される予定です。

[参考1]無形文化遺産保護条約

 伝統的舞踊、音楽、演劇、工芸技術、祭礼等の無形文化遺産を消失の危機から保護し、次世代へ伝えていくことを目的とし、2003年の第32回ユネスコ総会において採択。我が国は2004年6月に条約を締結。締約国は、2022年3月現在180か国。

[参考2]無形文化遺産代表一覧表

 無形文化遺産の認知や重要性についての意識の向上、文化の多様性を尊重する対話の奨励を目的として、「無形文化遺産保護条約」により作成、更新及び公表することが定められた一覧表。現在、我が国の無形文化遺産22件が記載されている。

[参考3]「伝統的酒造り」

 伝統的なこうじ菌を用いて、近代科学が成立・普及する以前の時代から、杜氏(とうじ)・蔵人(くらびと)等が経験の蓄積によって探り出し、手作業のわざとして築き上げてきた酒造り技術。日本の各地でその土地の気候や風土に応じ、多様な姿で受け継がれている。儀式や祭礼行事など、今日の日本人の生活の様々な場面にも不可欠であり、日本の様々な文化と密接に関わる酒を生み出す根底ともなる技術である。国の登録無形文化財である「伝統的酒造り」で構成。ユネスコ無形文化遺産の審査は実質2年に1件となっており、本件提案についても2023年に再提案の上、2024年に審議される可能性が高い。

[参考4]「伝統的酒造り」提案概要(PDF)別ウィンドウで開く

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