外務省・新着情報

令和4年3月18日
セミナーに出席する小田原外務副大臣

 3月18日、小田原潔外務副大臣は、豪州メルボルン大学傘下のシンクタンクであるアジアリンク・ビジネスが主催するセミナー「水素経済・オーストラリアと日本のサプライチェーン」(オンライン及び対面(メルボルン)のハイブリッド形式)にオンラインで出席したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 本セミナーでは、日豪が主導する国際水素サプライチェーンの構築をテーマとして、吉野彰産総研国際ゼロエミッション共同研究センター長やアラン・フィンケル豪連邦政府低排出技術特別顧問等、水素エネルギーに関する著名な専門家が一同に会し、水素サプライチェーン強化のために乗り越えるべき課題や展望等に関して議論しました。
  2. 小田原副大臣は、閉会セッションにおいて、ロシアによるウクライナ侵略を受けたエネルギー市場の不安定化は、エネルギー安全保障の重要性を改めて想起させるものである旨を指摘しました。その上で水素は様々なエネルギー源から製造でき、特定の地域に供給を依存せず、枯渇せず、環境負荷も小さいことから、脱炭素化とエネルギー安全保障を両立させるための有望なエネルギー源である旨述べました。
  3. また、水素を社会の隅々まで行き渡らせるために、日本は優れた技術により、また豪州は豊富な天然資源と広大な国土を活用した水素輸出大国として、「アジア太平洋水素サプライチェーン」へ育てていきたいと述べました。加えて、現在成功裡に進んでいる日豪共同のHESCプロジェクトが、技術だけでなく国際貿易における透明かつ公正なガバナンスの確保へ結びつくことを期待する旨述べました。
  4. 参加者からは、国際的な水素サプライチェーンの構築に向けた期待が寄せられるとともに、活発な意見交換が行われました。
[参考1]HESC (Hydrogen Energy Supply Chain)プロジェクト

 豪州の褐炭から水素を製造し、液化・積荷して、日本の液化水素荷役実証ターミナルへ輸送する、世界初の実証事業。

[参考2]小田原副大臣の閉会スピーチ(英語(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

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