外務省・新着情報

令和4年4月11日
モメン・バングラデシュ外相と記念撮影に応じる林外務大臣の様子
日・バングラデシュ外相会談が行われている様子

 4月11日、午前11時40分から約45分間、林芳正外務大臣は、訪日中のA.K.アブドゥル・モメン・バングラデシュ人民共和国外務大臣(H.E. Dr. A. K. Abdul Momen, Foreign Minister of the People’s Republic of Bangladesh)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、モメン大臣の訪日を歓迎した上で、本年外交関係樹立50周年の節目を迎えた日・バングラデシュ両国の「包括的パートナーシップ」を更なる高みへと発展させるべく、緊密に連携していきたい旨述べました。これに対して、モメン大臣から、この節目の年に両国関係を共に盛り上げていきたい旨述べました。
  2. 両大臣は、外交関係樹立50周年の幕開けとして1月に海上自衛隊艦船がチッタゴン港に寄港したことを歓迎し、こうした安全保障面での協力を積み上げていくことで一致しました。また、両大臣は、両国が共有する「自由で開かれたインド太平洋」の考えの下、東南アジアとインド亜大陸を結ぶ戦略的要衝に位置するバングラデシュの更なる発展に向けて、「ベンガル湾産業成長地帯(BIG-B)」構想の下での各種インフラプロジェクトを含め、引き続き協力を進めていくことを確認しました。この中で、モメン大臣からは、新型コロナウイルスのワクチン供与を含む長年の日本からの支援に対する謝意の表明がありました。林大臣から、開発金融が透明性や公平性等、国際ルール・スタンダードに合致した形で実施される重要性についても提起しました。
  3. 両大臣は、ミャンマー・ラカイン州からの避難民問題についても意見交換し、引き続き協力していくことを確認しました。林大臣から、日本が他国に先駆けてバシャンチャール島に移住する避難民の人道支援を実施する等、バングラデシュの取組を後押ししている旨を述べ、モメン大臣から日本の支援への謝意が示されました。
  4. ウクライナ情勢について、林大臣から、ロシアによる侵略は、欧州のみならずアジアを含む国際秩序全体の根幹を揺るがす深刻な事態であり、このような力による一方的な現状変更を決して認めてはならない、民間人に危害を加える国際法違反の行為も厳しく非難する旨述べました。モメン大臣からも、ウクライナ情勢を深く懸念している旨の発言があり、両大臣は、安保理改革に関する議論を含め、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。また、両大臣は、先月24日のICBM級弾道ミサイル発射や拉致問題を含む北朝鮮への対応においても、引き続き連携していくことを確認しました。また、両大臣は、気候変動対策をはじめ、グローバルな課題でも引き続き連携していくことを確認しました。
  5. 両大臣は、本年の外交関係樹立50周年の機会に、ハイレベルの往来、文化交流・人的交流、経済関係の強化も含めて両国関係を一層強化していくことで一致しました。

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