外務省・新着情報

令和4年4月21日

 4月21日、午後4時から約30分間、松野博一内閣官房長官は、訪日中のスパッタナポン・パンミーチャオ・タイ王国副首相兼エネルギー大臣(H.E. Mr. Supattanapong Punmeechaow, Deputy Prime Minister and Minister of Energy of the Kingdom of Thailand)と会談したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、松野官房長官から、スパッタナポン副首相の訪日を歓迎するとともに、日タイ修好135周年を迎える本年、タイと更に協力を深め、両国の経済関係を一層発展させるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」と原則を共有するAOIPの実現に向けた具体的協力も進めていきたい、またAPECの成功に向け緊密に連携したい旨述べました。これに対し、スパッタナポン副首相から、日本との一層の経済関係強化への期待が表明されました。
  2. 松野官房長官からは、日・タイ間の経済分野において、タイは日本にとって重要な戦略的パートナーであり、サプライチェーン強靱化やデジタル技術による新産業創出に向けた新たな投資を促進し、また、エネルギー安全保障と脱炭素化に向けた双方の取組が必要であることから、両国の協力を更に進めていきたい旨述べました。これに対し、スパッタナポン副首相から、タイは2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、気候変動対策を重視しており、タイの新たな国家戦略モデルである「BCG(バイオ・サーキュラー・グリーン)経済モデル」に基づき、日本の「グリーン成長戦略」とも協調しながら協力を進めていきたい旨発言がありました。
  3. また、松野官房長官から、今般のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであるとともに、明白な国際法違反であり、国連憲章等にうたわれる法の支配や主権・領土の一体性の尊重にも反するものである旨述べた上で、ロシアによるウクライナ侵略により生じた原油価格や物価の高騰はタイを含むASEAN諸国にとっても無関係ではない旨を指摘し、双方は、民間人の生命が危険にさらされていることへの懸念を共有した上で、連携していくことで一致しました。さらに、松野官房長官から、拉致問題について引き続きのタイ側の理解と協力を求め、双方は引き続き連携していくことで一致しました。

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