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令和4年4月21日
首脳会談を前に、記念撮影で握手をする岸田総理大臣とジャシンダ・アーダーン・ニュージーランド首相の様子 日・ニュージーランド首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・ニュージーランド首脳会談が行われている様子 日・ニュージーランド首脳会談(写真提供:内閣広報室)
岸田総理大臣とアーダーン・ニュージーランド首相による共同記者発表の様子 共同記者発表(写真提供:内閣広報室)

 4月21日、午後7時30分から約45分間、岸田文雄内閣総理大臣は、ジャシンダ・アーダーン・ニュージーランド首相(Rt. Hon. Jacinda Ardern, Prime Minister of New Zealand)との間で日・ニュージーランド首脳会談を行い、その後、午後8時35分から約75分間、夕食会を行いました。両首脳のやり取りの概要は以下のとおりです。
 また、両首脳は、日・ニュージーランド首脳共同声明を発出しました。

1 日・ニュージーランド首脳会談

(1)冒頭
 岸田総理大臣から、日本とニュージーランドは、基本的価値を共有する重要なパートナーであり、両国の外交関係樹立70周年の本年にアーダーン首相が外遊再開後最初の訪問先の一つとして訪日したことを嬉しく思う旨述べました。両首脳は、ロシアのウクライナ侵略等によって国際秩序の根幹が揺らぐ中で、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日本とニュージーランドの「戦略的協力パートナーシップ」を更に強化していくことで一致しました。
(2)二国間関係
 両首脳は、インド太平洋地域の戦略環境が厳しさを増す中、両国間の安全保障・防衛協力を強化することで一致しました。この観点から、両国間の情報共有を強化するため、日・ニュージーランド情報保護協定の正式交渉を開始することで一致しました。
 また、両首脳は、太平洋島嶼国地域において、海洋安全保障の能力構築や人道支援・災害救援等の分野における自衛隊とニュージーランド国防軍との間の連携を強化していくことで一致しました。
 両首脳は、水素関連の脱炭素化に向けた協力や宇宙協力などの経済分野における協力を更に進めていくことを確認したほか、両国間の人的交流の再活性化を進めていくことも確認しました。
(3)国際場裡における連携
 両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略を共に強く非難し、ロシアのウクライナからの即時撤退の要求、法の支配の尊重、ウクライナの主権及び領土の一体性の尊重、力による一方的な現状変更への反対、強力な制裁措置の実施といった点で、国際社会と連携して毅然と対応することで一致しました。
 両首脳は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)について、戦略的な観点も踏まえて率直な議論を行い、同協定のハイスタンダードを維持する重要性について一致するとともに、TPPへの米国の復帰に対する期待を表明しました。

2 日・ニュージーランド首脳夕食会

 両首脳は、地域情勢について意見交換を行い、東シナ海・南シナ海における状況に関する深刻な懸念を表明し、地域における緊張を高め得るいかなる一方的な行動にも反対することで一致しました。
 両首脳は、北朝鮮による核・ミサイル活動について意見交換を行い、拉致問題や「瀬取り」対応を含む北朝鮮への対応において、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。
 両首脳は、太平洋島嶼国地域における両国の連携強化の重要性を確認するとともに、地域の平和と安定の確保に向け、太平洋島嶼国やその他の同志国との間で緊密に連携していくことで一致しました。
 両首脳は、核兵器不拡散条約(NPT)の維持・強化を含め、核軍縮・不拡散分野においても緊密に連携していくことを確認しました。

[参考]別添
日・ニュージーランド首脳共同声明(原文PDF 別ウィンドウで開く仮訳PDF 別ウィンドウで開く


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