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令和4年4月25日
会談を前に、記念撮影を行う、林外務大臣とカルロス・ドミンゲス・フィリピン財務大臣の様子
林外務大臣とカルロス・ドミンゲス・フィリピン財務大臣の会談の様子

 4月25日、午前10時30分から約30分間、林芳正外務大臣は、訪日中のカルロス・ドミンゲス・フィリピン共和国財務大臣(Hon. Carlos G. Dominguez, Secretary of Finance of the Republic of the Philippines)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣は、ドミンゲス大臣の日・フィリピン経済協力インフラ合同委員会のフィリピン側共同議長としての貢献に謝意を表明するとともに、力による一方的な現状変更の試みなどの多くの挑戦に直面する中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序こそが重要と認識の下、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて戦略的パートナーであるフィリピンと協力を強化していきたい旨述べました。
  2. 両大臣は、今般、連結性向上や海上保安にも資するスービック湾地域開発マスタープランが完成し、公表されることを歓迎しました。林大臣から、スービック湾内のフィリピン沿岸警備隊新拠点整備事業を含むインフラ整備、新型コロナ対策、ミンダナオ支援等の分野で今後も緊密に連携していきたい旨述べました。
  3. これに対し、ドミンゲス大臣から、2019年11月の首脳間の合意に基づき、日本側がスービック湾地域の経済発展に資する開発マスタープランを早期に完成させたことや、官民の迅速かつ確実な支援によりドゥテルテ政権の大規模インフラ整備政策「ビルド・ビルド・ビルド」を支えてきたこと、また、コロナ対策の支援に対し、深甚なる謝意が表明されました。また、ドミンゲス大臣から、最近、フィリピンにおいて外資投資規制を緩和した旨紹介があり、日本との更なる協力拡大につき期待が示されました。
  4. 両大臣は、経済安全保障分野の協力について議論し、基幹インフラの安全性・信頼性の確保や経済的威圧等の諸課題への対応のために協力を強化することで一致しました。
  5. 両大臣は、ウクライナ情勢についても意見を交わしました。林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であり、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為であることを指摘しました。これに対して、ドミンゲス大臣は、ウクライナ情勢に対する深刻な懸念を表明し、フィリピンは国連総会での関連決議にも賛成し、非難している旨、また、フィリピンでも物価の上昇等の影響が生じており、日本とも連携していきたい旨述べました。
(参考1)スービック湾地域開発マスタープラン策定支援

 2019年11月、日・フィリピン首脳会談の際、安倍晋三総理大臣(当時)から、スービック湾開発のマスタープラン策定を支援する考えを表明し、支援が開始された。道路整備、物流拠点整備、フィリピン沿岸警備隊新拠点整備、その他の公的事業の分野で、スービック湾及び周辺地域においてあり得べき事業の概要が記載されている。

(参考2)別添

 スービック湾地域開発マスタープラン概要(英文(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く


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