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令和4年5月1日
正面を向き、握手を交わす、林外務大臣とバトツェツェグ外務大臣の様子
日・モンゴル外相会談の様子
交換公文への署名を行った後、正面を向き、交換公文書を持って握手を交わす、林外務大臣とバトツェツェグ外務大臣の様子

 現地時間5月1日午前9時55分(日本時間同日午前10時55分)から、モンゴルを訪問中の林芳正外務大臣は、バトムンフ・バトツェツェグ・モンゴル外務大臣(H.E. Ms. Batmunkh BATTSETSEG)との間で日・モンゴル外相会談(1時間30分)及び無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する交換公文の署名を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 日・モンゴル外相会談

(1)冒頭

  • ア バトツェツェグ大臣から、外交関係樹立50周年の節目の年に合わせた林大臣の訪問を歓迎する旨述べた上で、日本と共に「戦略的パートナーシップ」を一層強化し、引き続き様々な分野で両国関係を発展させていきたい旨述べました。また、1990年代初頭のモンゴル民主化以降の日本の一貫した支援等様々な分野における支援について、改めて謝意の表明がありました。
  • イ これに対し林大臣から、温かい歓迎に謝意を表明した上で、昨年12月のテレビ会議に続き、今回初めて対面でお会いすることができて大変嬉しい、両国間の「戦略的パートナーシップ」を更に深めるとともに、ウクライナ情勢に見られるとおり、国際秩序が深刻な挑戦を受けている今こそ、普遍的価値を共有する日本とモンゴルが様々な分野で連携と協力を深めていくことが重要である旨述べました。また、昨年12月のテレビ会議で両者が一致したとおり、外交関係樹立50周年の節目に当たる本年を、これまでの50年を振り返り、次の50年に向けての礎・絆をつくる年としたい旨述べました。

(2)二国間関係

  • ア 両大臣は、日・モンゴル外交関係樹立50周年を、両国の「戦略的パートナーシップ」の更なる強化・拡大につなげていく方針を改めて確認するとともに、各レベルの交流や様々な分野での事業を両国で協力して行っていくことで一致しました。また、新型コロナ感染対応のための支援について、実際に効果が出ているとして、改めて感謝の意が示されました。
  • イ 2017年~2021年の「中期行動計画」が着実に実施され、当初の目標が達成できたことを歓迎するとともに、新たな「中期行動計画」策定に向けた作業を加速化させることで一致しました。(別添:2017年~2021年の「中期行動計画」レビューシート(PDF)別ウィンドウで開く
  • ウ 林大臣から、本年の「青少年交流推進年」の機会に、JENESYS等の青少年交流事業や「日本モンゴル学生フォーラム」を含む様々な取組を進めていく旨紹介したのに対し、バトツェツェグ大臣からも、青少年交流の拡大にしっかり取り組んでいきたい旨の発言がありました。
  • エ 両大臣は、経済分野における関係の強化について、更に議論を深めていくことで一致しました。林大臣から、両国間協力の新たな象徴案件であるチンギスハーン国際空港の運営・経営が円滑に進むよう、引き続きの配慮と支援を要請しました。また、モンゴルにおける日本企業の投資環境等について更なる取組を求めました。
  • オ バトツェツェグ外務大臣から、2025年大阪・関西万博へのモンゴルの参加が表明されました。

(3)地域・国際場裡での協力

  • ア 両大臣は、地域・国際社会における共通の課題についても意見交換し、引き続き協力を推進することで一致しました。
  • イ ウクライナ情勢に関し、バトツェツェグ外相からモンゴルの立場に基づく説明があったのに対し、林大臣からロシアによるウクライナ侵略は、武力の行使を禁ずる国際法違反であり、アジアを含む国際社会全体の根幹を揺るがす深刻な事態である旨指摘し、国際社会の連帯が強く求められている旨述べました。
  • ウ 両大臣は、北朝鮮への対応を始めとする地域・国際情勢についても意見交換しました。両大臣は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。

2 無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する交換公文の署名式

 日・モンゴル外相会談後、両大臣により、モンゴル若手行政官等の我が国大学院への留学支援を目的とする2.6億円の無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する交換公文への署名が行われました。


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