外務省・新着情報

令和4年5月6日
オマモ外務長官との会談前の記念撮影の様子
日アフリカ官民経済フォーラムで開会挨拶を行う、鈴木外務副大臣の様子
正面を向き、握手を交わす、鈴木外務副大臣とビルタ外務・国際協力大臣の様子

 5月2日から5日にかけて、鈴木外務副大臣はケニア及びルワンダを訪問したところ、概要は以下のとおりです。

1 ケニア

(1)日アフリカ官民経済フォーラム

  • ア 5月3日、鈴木外務副大臣は、ケニア共和国ナイロビにおいて開催された第二回日アフリカ官民経済フォーラムに参加しました。本フォーラムは、2016年の第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)で安倍元総理大臣により立ち上げが表明されたもので、日本とアフリカの民間企業の協力とアフリカにおける日本企業のビジネス活動の促進を目的に、官民関係者が参加し、意見交換を行うものです。
  • イ 第2回会合には、我が国からは鈴木外務副大臣の他、細田健一経済産業副大臣、加留部経団連サブサハラ地域委員会委員長・岩井経済同友会アフリカ・プロジェクト・チーム委員長ら企業関係者、ケニアからはマイナ産業化・貿易・企業開発長官等が出席しました。9か国の閣僚を含むアフリカ15か国からの参加があり、計250名が参加しました。
  • ウ 鈴木外務副大臣は、開会挨拶及びTICAD8プレゼンテーションを行いました。その中で、世界が他の地域に注目していた時も日本はアフリカに注目してきた、日本はTICADプロセスを通じ、官民で連携して、アフリカが自ら主導する開発を強化するための貢献を今後も続けていく旨述べました。また、コロナやロシアのウクライナ侵略により顕在化した様々な影響について確認し、より良い回復を実現するためには、SDGsの推進、民間投資の更なる促進、スタートアップ企業への支援等が重要である旨述べました。さらに、今後の日アフリカ関係を担う若い世代を巻き込む取組の重要性にも言及しました。加えて、ルールに基づく自由で開かれた国際秩序を構築することの重要性、開発金融の公平性・透明性の重要性も提起しました。
  • エ 本フォーラムに先立ち、5月2日、鈴木外務副大臣は、アフリカの社会課題を解決し得るスタートアップ事業を展開する邦人と意見交換を行いました。

(2)二国間会談

  • ア 鈴木外務副大臣は、オマモ・ケニア外務長官、マイナ・ケニア産業化・貿易・企業開発長官、アミーナ・モハメド・ケニア・スポーツ・文化・遺産長官との間で会談を行い、キバキ前ケニア大統領の逝去に際して、改めて哀悼の意を表しました。会談では、ロシアによるウクライナにおける力による現状変更は容認できず、主権と領土の一体性の侵害は世界のいかなる地域においても許されないとの考えで一致しました。また、「自由で開かれたインド太平洋」における日本とアフリカのパートナーシップの更なる強化や2025年大阪・関西万博の成功に向けた協力を確認しました。ケニアからは、日本のコロナ支援に対する謝意が表明されました。その他、ウクライナ情勢及び北朝鮮を含む地域情勢や開発金融、国連安保理改革といった国際場裏での協力、TICAD8の成功に向けた連携について、意見交換を行いました。
  • イ 鈴木外務副大臣は、細田経済産業副大臣及び日本企業関係者とともに、ヌイラ・ゴンジ・チュニジア産業・鉱山・エネルギー大臣との間で、TICAD8に向け、日本とアフリカのパートナーシップの更なる強化を確認しました。さらに、鈴木外務副大臣は、ドゥルカマル・コモロ外務・国際協力大臣(ディアスポラ・フランコフォニー担当)との間で、ウクライナ情勢を受けた食料価格高騰の影響等について意見交換を行いました。

(3)日ケニア協力の視察・意見交換

 5月2日、鈴木外務副大臣は、障がい児に対する教育と家族への包括的サポートを提供する「シロアムの園」を視察しました。障がい児の療育・リハビリや家族に対する支援が脆弱であるというケニアの社会課題に取り組む同園代表の日本人女性や家族らと、更なる支援に向けた意見交換を行いました。また、母子手帳の普及を推進するケニヤッタ国立病院、日本が無償資金協力や技術協力を通じて感染症対策を支援するケニア中央医学研究所(KEMRI)別ウィンドウで開くを視察しました。

2 ルワンダ

(1)二国間会談等

  • ア 5月4日、鈴木外務副大臣はビルタ外務・国際協力大臣と会談を行い、日・ルワンダ友好関係60周年を祝うとともに、それを契機とした日ルワンダ関係の更なる発展を確認しました。また、ITを活用したスタートアップが経済成長を牽引することを確認の上、ビジネス関係の強化で一致しました。また、サムライ債の起債に向けた協力、宇宙協力、ワクチンの国内開発などルワンダの新しい挑戦を後押しし、長期的な経済発展を見据えた支援の重要性について一致しました。さらに、開発金融、国際場裏での協力について意見交換を行いました。
  • イ また、鈴木外務副大臣は、インガビレICT・イノベーション大臣とも会談を行いました。冒頭、ルワンダ側より、アフリカの中でも特に先進的なルワンダのICT戦略について説明がありました。また、サイバーセキュリティ、ICT分野での人材育成、モバイル通信機器の普及に向けた二国間の協力の可能性について意見交換を行い、引き続きの連携強化を確認しました。
  • ウ これらの会談に先立ち、鈴木外務副大臣は、キガリ・ジェノサイド・メモリアルで献花を行いました。1994年に失われた尊い命に哀悼の意を示すと共に、悲劇を乗り越え、国民融和と平和を希求し歩んできたルワンダの人々の決意とたゆまぬ努力に敬意を表しました。

(2)日アフリカ・ビジネスの視察・意見交換

 5月4日、鈴木外務副大臣は、現地でスタートアップ事業を展開する邦人と意見交換を実施すると共に、邦人起業家が現地の人々を雇用して高品質のナッツや第三国輸出向けの花卉を生産する現場を視察しました。5月5日には、ドローンによる医療物資輸送を行うスタートアップの現場を訪問しました。ルワンダ国内のみならずアフリカ各国で展開され、今後は日本の長崎県・五島列島での事業開始も予定されるイノベーションの状況を視察しました。さらに、ABEイニシアティブ(PDF)別ウィンドウで開くによって日本に留学し、現在はその知見・経験を生かして活躍するルワンダのITビジネス関係者と意見交換を行いました。


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