外務省・新着情報

令和4年5月8日
ウィップス・パラオ共和国大統領と握手する林外務大臣
林外務大臣によるウィップス・パラオ共和国大統領表敬の様子

 現地時間5月8日午前9時05分(日本との時差なし)から約80分間、パラオ共和国を訪問中の林芳正外務大臣は、スランゲル・S・ウィップス・Jr・パラオ共和国大統領(H.E. Mr. Surangel S. WHIPPS, Jr., President of the Republic of Palau)を表敬したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、ウィップス大統領からの歓迎の言葉に続いて、林大臣から、長い交流の歴史で結ばれた友人であるパラオを訪問することができ嬉しく思う旨述べました。また、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略を強く非難し、この侵略により国際秩序の根幹が揺らぐ中、基本的価値を共有する国々の結束が重要であると指摘した上で、両者は、日本とパラオの二国間関係の一層の強化及び「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた両国の連携強化の重要性を確認しました。
  2. 林大臣から、パラオの海上保安当局等に対する支援を始めとする海洋安全保障関連の協力等に触れつつ、昨年の第9回太平洋・島サミットで発表した重点5分野におけるパラオに対する日本の支援の進捗状況について説明しました。その上で、林大臣から、「太平洋のキズナ政策」に基づき、引き続きパラオを力強く支援していく旨述べました。これに対し、ウィップス大統領は、これまでの日本の支援に謝意を示すとともに、今般のパラオ国際空港新ターミナルの完工により、日本人を含む多くの観光客等がパラオを訪問することを期待する旨述べました。また、ウィップス大統領から、パラオの一層の発展に向けた経済政策について詳細な説明があり、両者は、パラオへの投資の拡大等に向けて協力していくことを確認しました。
  3. また、両者は、パラオ水域における日本漁船の安定操業の継続に向け、今後とも漁業分野での協力を行っていくことで一致しました。さらに、不発弾処理や農業についても協力を進めていくことで一致しました。
  4. 両者は、中国とソロモン諸島の間の安全保障協力協定を含む太平洋島嶼国情勢について議論し、この地域の平和と安定のため、関係国が引き続き緊密に連携していくことの重要性を確認しました。
(参考)第9回太平洋島サミット(PALM9)の重点5分野

 (1)新型コロナへの対応と回復、(2)法の支配に基づく持続可能な海洋、(3)気候変動・防災、(4)持続可能で強靱な経済発展の基盤強化、(5)人的交流・人材育成


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