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令和4年5月19日
林外務大臣とグロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長との会談
林外務大臣とグロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長との会談
林外務大臣とグロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長との会談

 5月19日、午後7時頃から約2時間、林芳正外務大臣は、外務省賓客として訪日中のラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長(H.E. Mr. Rafael Mariano Grossi,Director General of the International Atomic Energy Agency)と会談及びワーキングディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、グロッシー事務局長の2年ぶりの訪日に歓迎の意を表した上で、ロシアによるウクライナの原子力施設に対する攻撃は言語道断であり、同施設の安全性確保に向けた貴事務局長の取組を支持する旨述べました。また、我が国として、当面の対応として、今般、緊急性の高いウクライナへの専門家派遣や関連機材供与のために、総額200万ユーロの支援を決定した旨述べました。これに対し、グロッシー事務局長からは、ウクライナの原子力施設の安全確保に向けた日本の協力に謝意表明があり、引き続き緊密に協力したい旨述べました。
  2. また、林大臣は、東京電力福島第一原発のALPS処理水に関するIAEAの協力に謝意を表明するとともに、IAEAと連携しながら科学的根拠に基づき、高い透明性を持って国際社会に対して引き続き丁寧に説明し、国際社会の理解を醸成していく考えである旨述べました。グロッシー事務局長からは、ALPS処理水のプロセスが順調に進んでいることにつき言及があり、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
  3. さらに、林大臣から、原子力の平和的利用に向けたグロッシー事務局長のイニシアティブを支援する旨述べ、放射線を用いたがん治療に関する「Rays of Hope」事業に対して、100万ユーロの支援を表明しました。これに対し、グロッシー事務局長からは、謝意表明がありました。

4 両者は核不拡散の観点からIAEA保障措置の強化や、北朝鮮の核・ミサイル問題やイランの核合意をめぐる情勢についても意見交換を行い、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。


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