外務省・新着情報

令和4年5月21日

 G7開発大臣会合及びG7開発大臣・保健大臣会合出席のためベルリンを訪問した鈴木貴子外務副大臣は、19日から20日かけて、ドイツ連邦議会・政府関係者との会談、日独交流に携わる日独の若者等との意見交換、日本語授業及び民主主義教育の視察を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 ドイツ議会・政府関係者との会談

  • (1)19日、鈴木副大臣はミュラー・ドイツ連邦議会議員(独日友好議員連盟会長)との間で会談を行いました。
    冒頭、鈴木副大臣から、ミュラー連邦議会議員が独日友好議員連盟の会長に就任されたことに対し祝意を伝えました。
    また、鈴木副大臣は、国際社会がロシアによるウクライナの侵略という困難な問題に直面する中、G7議長国としてのドイツのリーダーシップを評価しました。鈴木副大臣はさらに、4月末の訪日の際のショルツ首相からの対日関係重視のメッセージを歓迎し、欧州のみならず他のすべての地域において力による一方的な現状変更は許されるものでは無い旨述べました。
    双方はさらに、二国間関係に係る諸課題に加え、対中関係、日韓関係を含む地域情勢についても意見交換を行いました。
  • (2)20日、鈴木副大臣はリントナー・ドイツ外務省国務大臣との間で会談を行いました。
    冒頭、鈴木副大臣から、国際社会が直面する重大課題に対応する上で、基本的価値を共有する日独間の連携の必要性がこれまで以上に高まっているとの認識を示しました。そのような中で4月末の日独首脳会談や先週のG7外相会合の際の日独外相会談をはじめ、日独間の交流が緊密化していることは喜ばしい旨述べたのに対し、リントナー国務大臣から賛同の意が示されました。
    二国間関係について、双方は、先般の日独首脳会談において次回「2+2」の早期開催等に合意したことを踏まえ、実施に向けた調整を進めていくことで一致しました。
    ロシアによるウクライナ侵略に関し、鈴木副大臣は、日本もドイツを始めとするG7各国と緊密に連携し、迅速に対処している旨説明したのに対し、リントナー国務大臣より、日本の貢献を高く評価する旨の発言がありました。また、欧州のみならず他の全ての地域において、力による一方的な現状変更は許されないとの点において一致するとともに、両国の更なる連携について確認しました。

    この他、双方は二国間関係に係る諸課題に加え、対中関係、日韓関係を含む地域情勢や経済安全保障等の問題についても意見交換を行いました。

ミュラー連邦議会議員との会談
リントナー外務省国務大臣との会談

2 視察・意見交換

  • (1)19日、鈴木副大臣は日独交流に携わる日独の若者等(ドイツで学ぶ日本人学生、独日青少年協会会員等)との間で意見交換を行いました。鈴木副大臣は、160年余の歴史に支えられた日独関係をさらに発展させるためには、両国の若い世代の交流が重要である旨指摘した上で、日独交流の将来を担う両国の若者との間で、交流の更なる促進に向けて意見交換を行いました。
  • (2)20日、鈴木副大臣はベルリン自由大学を訪問し、日本語授業を視察しました。鈴木副大臣から日本語を学ぶ学生に対し、日本の良き理解者となり、継続的に日本への関わりを持って、日独関係の発展の一翼を担っていただきたい旨伝達しました。学生達からは、日本の政治や社会、芸能、国際関係など多岐に亘るテーマで活発なやりとりがありました。
  • (3)20日、鈴木副大臣はベルリン市内の私立の中高一貫校を訪問し、中学3年生の「民主主義教育」の授業を視察しました。ナチスドイツの政策への反省が今のドイツ基本法(憲法)にどのように反映されているかを生徒に考えさせるという授業が行われており、生徒が積極的に自らの考えを発表していました。主体的な考えを持ち、また、他者の考えを尊重することを通して、民主主義の価値を学ぶ様子がうかがえました。
ベルリン自由大学日本語授業
ギムナジウムにおける民主主義授業

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