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令和4年5月24日
首脳会談を前に、記念撮影を行う、岸田総理大臣とアルバニージー首相の様子 日豪首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日豪首脳会談が行われている様子 日豪首脳会談(写真提供:内閣広報室)

 5月24日、午後4時46分から約75分間、岸田文雄内閣総理大臣は、来日中のアンソニー・アルバニージー・オーストラリア連邦首相(The Hon. Anthony Albanese, MP, Prime Minister of the Commonwealth of Australia)と日豪首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。なお、首脳会談の最初約20分間は両首脳だけで会談が行われました。

  1. 冒頭、岸田総理大臣から、アルバニージー首相の就任を心から祝福する旨述べ、同首相の就任直後の訪日に謝意を表明するとともに、アルバニージー首相と個人的関係を築いていきたい旨述べました。
  2. 両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす事態との認識の下、これを厳しく非難し、インド太平洋で同じようなことを決して起こさせてはならないという点で一致しました。両首脳は、インド太平洋地域の安全保障環境が一層厳しくなる中で、日豪両国の「特別な戦略的パートナーシップ」を一層強化し、同盟国・同志国と共に「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取組を進めていくことで一致しました。
  3. 両首脳は、引き続き、(1)安全保障・防衛分野と経済分野の協力の深化、(2)インド太平洋地域の平和と繁栄に貢献するための日米豪印を含む同盟国・同志国との更なる連携、(3)気候変動等のグローバルな課題についての協力の三つの柱を基礎として、日豪が緊密に連携していくことを確認しました。
  • (1)この中で、両首脳は、本年1月に署名した日豪円滑化協定の早期発効に向けて取り組むとともに、日豪の安全保障協力を深化させる新たな安全保障協力に関する首脳宣言の発出に向けた調整を進めていくことを確認しました。両首脳は、経済的威圧への対応において連携していくことを確認しました。また、両首脳は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)について、戦略的な観点も踏まえて率直な議論を行い、同協定のハイスタンダードの維持等について緊密に連携していくことを確認するとともに、米国のTPP復帰に向け両国で協力することで一致しました。さらに、両首脳は、前日立ち上げられたインド太平洋地域経済枠組み(IPEF)を通じ、インド太平洋地域の持続的で包摂的な成長の実現に向けて協力していくことで一致しました。
  • (2)両首脳は、日米豪印、日米豪を含む同盟国・同志国のネットワーク強化の重要性につき一致するとともに、岸田総理からAUKUSに対する日本の支持を改めて表明しました。また、両首脳は、太平洋島嶼国地域においても他の同志国と共に日豪両国が連携を深めていくことを確認し、その中で、中国とソロモン諸島との間の安全保障協力に関する協定についての懸念を共有し、引き続き関係国で緊密に連携していくことを確認しました。
  • (3)両首脳は、水素・アンモニアといったカーボンニュートラルに向けた取組、エネルギー・サプライチェーンの強化等のエネルギー分野における日豪協力を進めていくことを確認しました。また、両首脳は、核兵器のない世界の実現に向けた取組や国連安保理改革において協力していくことで一致しました。

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