外務省・新着情報

令和4年5月25日
オンライン形式で出席する小田原外務副大臣
オンライン形式での理事会出席の様子

 5月24日、小田原潔外務副大臣は、国際再生可能エネルギー機関(IRENA: International Renewable Energy Agency)第23回理事会(対面(於:アブダビ)とオンラインのハイブリッド形式)にオンライン形式で出席したところ、概要は以下の通りです。

  1. IRENAは再生可能エネルギー(太陽、風力、バイオマス、地熱、水力、海洋利用等)の普及及び持続可能な利用の促進を目的として設立された国際機関です。年に2度開催される理事会は、IRENAの事業の方向性を議論する重要な会合です。今次理事会は5月24日と25日の2日間開催され、100の国と地域から300名を超える代表者が出席しています。
  2. 今次理事会では、前回理事会議長として我が国を代表して小田原潔外務副大臣がオンラインにて参加し、開会にあたり、ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン・アラブ首長国連邦大統領(H.H. Sheikh Khalifa bin Zayed Al Nahyan, President of United Arab Emirates)の薨去に際し、IRENAのホスト国であるアラブ首長国連邦政府と同国国民に対して謹んで哀悼の意を表しました。
  3. 小田原副大臣は開会挨拶において、今回のウクライナ危機は改めてエネルギー安全保障とエネルギー転換の両立の重要性を認識させたと述べつつ、再生可能エネルギーを主としたエネルギーシステムは、気候変動対策だけでなく、エネルギー安全保障の向上にも役立つと述べました。一方、このようなエネルギーシステムへの道筋は一つではなく、各国の事情に応じた議論が重要であり、エネルギーを取り扱う国際機関として最大の加盟国を誇るIRENAは、まさにこの議論のための最適な場所である旨述べました。また、再生可能エネルギーの普及に不可欠な重要鉱物資源のコラボラティブフレームワークの進捗と水素のサプライチェーン構築のための国際貿易にかかる取組みを歓迎しました。最後に、劇的に変化するエネルギー情勢の最中、我が国は前回議長国として、エネルギー転換の具体的な道筋を示してきたIRENAの活動を支援してきた旨述べつつ、ラカメラ事務局長、そして、副議長を務めたジンバブエに謝意を表明しました。
  4. その後、議長職をウルグアイへ引き継ぎ、バルテル・ベリ・ウルグアイ工業エネルギー鉱業副大臣が今次理事会議長を務めました。
[参考1]国際再生可能エネルギー機関(IRENA)

 再生可能エネルギー(太陽、風力、バイオマス、地熱、水力、海洋利用等)の普及及び持続可能な利用の促進を目的として、2011年4月に設立された国際機関。166か国とEUが加盟。

[参考2]小田原副大臣議長挨拶(英文(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く
[参考3]コラボラティブフレームワーク

 2020年から開始された再エネの技術課題ごとの議論及び意見交換のための有志国会合。現在7つのコラボラティブフレームワークが活動中。

  • (1)再生可能エネルギーの高比率導入(議長:カナダ、ウルグアイ)
  • (2)エネルギー転換の地政学(議長:ドイツ、アラブ首長国連邦)
  • (3)グリーン水素(議長:EU、モロッコ)
  • (4)水力(議長:コスタリカ、スイス)
  • (5)海洋エネルギー(議長:イタリア、トンガ)
  • (6)公正かつ包括的なエネルギー転換(議長:南アフリカ、米)
  • (7)エネルギー転換における鉱物資源(議長:英、ペルー)

発信元サイトへ