外務省・新着情報

令和4年5月25日
会談を前に、記念撮影を行う林外務大臣と、サイフディン・アブドゥッラー・マレーシア外務大臣
接見室において、日・マレーシア外相会談が行われている様子

 5月25日、午前11時15分から約30分間、林芳正外務大臣は、サイフディン・アブドゥッラー・マレーシア外務大臣(H.E. Dato’ Sri Saifuddin bin Abdullah, Minister of Foreign Affairs, Malaysia)との間で会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭
     林大臣から、本年は外交関係開設65周年及び東方政策40周年に当たる旨述べつつ、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」の優先分野や、スールー・セレベス海等における協力を強化していきたい旨述べました。これに対しサイフディン外相から、日本との関係を極めて重視しており、節目の年を機に両国の関係を一層進展させたい旨述べました。
  2. 二国間関係
  • (1)林大臣から、東方政策はマレーシアの発展と良好な日・マレーシア関係の基礎であると述べ、両大臣は、時代の要請やマレーシアの重点政策を踏まえて、デジタル経済の分野を含め、東方政策の新たな展開を目指し協力していくことで一致しました。また、林大臣から、筑波大学分校の早期開校に向け協力を要請し、サイフディン外相から、同大学の分校をできるだけ早く開設することが重要であり、協力したい旨発言がありました。
  • (2)両大臣は、海上保安分野の第三国研修等の協力や安全保障協力の強化の重要性を確認しました。
  1. 地域情勢及び国際場裏における協力
  • (1)ウクライナ情勢について、まず、林大臣から、今般のロシアによるウクライナ侵略は、法の支配に対する重大な挑戦であり、主権及び領土一体性の侵害を決して許してはならない旨述べました。その上で、両大臣は、いかなる地域でも力による一方的な現状変更は認められないことを確認した上で、侵略を非難しつつ、世界経済への影響に連携して対応していくことで一致しました。
  • (2)林大臣から、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みや経済的威圧に対して強い反対を表明しました。その上で、両大臣は海洋の平和、安定、繁栄を維持するために連携して取り組むことを確認しました。
  • (3)また、両大臣は、本25日の発射を含む一連の弾道ミサイル発射を始めとする核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き連携していくことを確認しました。
  • (4)このほか、両大臣は、ミャンマー情勢、IPEF、安保理を含む国連改革等の地域及び国際社会の諸課題への対応に当たって連携していくことで一致しました。

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