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令和4年5月26日
握手する両首相 日・タイ首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・タイ首脳会談の様子 日・タイ首脳会談(写真提供:内閣広報室)

 5月26日、午後6時から約40分間、岸田文雄内閣総理大臣は、訪日中のプラユット・ジャンオーチャー・タイ王国首相兼国防大臣(H.E. Mr. Prayut Chan-o-cha, Prime Minister and Minister of Defense of the Kingdom of Thailand)と首脳会談を実施したところ、概要は以下のとおりです。会談には、磯﨑仁彦内閣官房副長官他が同席しました。

  1. 冒頭、岸田総理大臣から、先日のタイ訪問時の歓迎に感謝を伝えるとともに、プラユット首相を日本でお迎えし、再び意見交換できることを嬉しく思う、先日のタイでの首脳会談を踏まえて、「自由で開かれたインド太平洋」の実現や、両国関係の更なる発展に向けた協力について議論を深めたい旨述べました。これに対し、プラユット首相から、岸田総理大臣と再びお会いできて嬉しく思う、日タイ修好135周年である本年に、戦略的パートナーである日本との関係を強化すべく、岸田総理大臣と緊密に協力していきたい旨発言がありました。
  2. 二国間関係について、岸田総理大臣から、両国の戦略的パートナーシップの更なる強化、水際措置の緩和、EVを始めとする先端産業への投資、「アジア・ゼロエミッション共同体」構想について、先般の首脳会談からの進捗状況を述べました。また、タイの東部経済回廊(EEC)の開発や、社会保障協定の協議を進めていくことを表明しました。プラユット首相からは、日本が水際措置の緩和を決定したことを評価するとともに、EECを含むタイへの日本からの更なる投資に期待する、「アジア・ゼロエミッション共同体」構想にも協力していく、社会保障協定の早期締結を期待する旨の発言がありました。
  3. 地域・国際情勢については、岸田総理大臣から、ウクライナ情勢について、先日の首脳会談で主権や領土一体性の侵害や力による一方的な現状変更は認められないことで一致したことを改めて強調し、国際社会が一致してロシアに反対の声を上げていく必要があること、同時に、食料等、侵略の国際的影響を受けている国々への実質的な支援を行っていくことが重要である旨述べました。これに対し、プラユット首相からは、タイはウクライナ情勢を注視しており、基本的な考えで日本と一致している、タイとしても戦闘の早期終結に向けた外交努力を重視している旨述べました。
  4. その他、タイが本年議長を務めるAPECやミャンマー情勢等についても意見交換を行い、緊密に連携していくことで一致しました。また、両首脳は、昨25日の弾道ミサイル発射を含め、一連の弾道ミサイル発射を始めとする核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き連携していくことを確認しました。さらに、来年の日ASEAN友好協力50周年や本年のASEAN関連首脳会議に向けて、対日調整国であるタイと緊密に連携していくことを確認しました。岸田総理大臣から、タイがASEAN感染症対策センターのホスト国となったことに祝意を表するとともに、全面的な支援を継続する旨述べました。

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