外務省・新着情報

令和4年6月9日

 6月5日から9日まで、本田太郎外務大臣政務官はタジキスタン、キルギスを訪問しました。この訪問の概要は以下のとおりです。

1 「持続可能な開発のための水」国際行動の10年に関する第2回ハイレベル国際会議

「持続可能な開発のための水」国際行動の10年に関する第2回ハイレベル国際会議の出席者による、記念撮影の様子 集合記念写真
ハイレベル国際会議のプレナリー・セッションでステートメントを実施する、本田政務官の様子 ステートメントを行う本田政務官

 6月7日、本田外務大臣政務官は、ドゥシャンベで開催された「持続可能な開発のための水」国際行動の10年に関する第2回ハイレベル国際会議に日本政府を代表して出席しました。この国際会議には、ラフモン・タジキスタン大統領を始め水問題に関心のある関係国の首脳や閣僚が参加しました。本田政務官は、プレナリー・セッションでステートメントを実施し、国際社会における水をめぐる諸課題の解決に積極的に取り組んできたタジキスタン政府のイニシアティブに敬意を表した上で、本年4月に熊本で開催された第4回アジア・太平洋水サミットの結果概要等を説明しつつ、岸田総理が発表した「熊本水イニシアティブ」に基づき、日本は水分野におけるトップドナーとして、ガバナンス面、資金面及び科学技術面から、質の高いインフラ整備の実現に向けて、これまでの経験を通じて培ってきた豊富な知見や技術を各国と共有していくことを改めて表明しました(政務官ステートメント(日本語仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く)) 。

[参考]「持続可能な開発のための水」国際行動の10年に関する第2回ハイレベル国際会議
 「持続可能な開発のための水」国際行動の10年に関する第2回ハイレベル国際会議は、2016年の国連総会で同「国際行動の10年」に係る決議を提案したタジキスタンが、2018年の第1回会議に続いて国連の協力を得て開催したもの。2023年3月に予定されている「『持続可能な開発のための水』国際行動の10年の中間レビュー」(国連水会議)に向けて、本件会議では、各国政府、国際機関、民間セクター、学術関係者等による水関連の行動及びパートナーシップの活性化を促し、新型コロナ感染症への対応をも含む世界の水関連課題の解決に寄与する目的で開催された。

2 政府等要人との会談

互いに向かい合い、握手を交わす、本田政務官とムフリッディン外務大臣の様子 ムフリッディン外務大臣との会談
本田政務官とムフリッディン外務大臣による、会談の様子 ムフリッディン外務大臣との会談
  • (1)6月6日、本田政務官は、タジキスタンの首都ドゥシャンベで、、ムフリッディン外務大臣と会談し、二国間関係及び地域情勢について意見交換を行いました。ムフリッディン外務大臣は、本田政務官のタジキスタン訪問を歓迎し、外交関係樹立30周年の機会に行われた今回の訪問は二国間関係に弾みを与えるものになったと述べました。本田政務官は、両国関係は幅広いレベルの人的交流を積み重ねて30周年を迎えた、タジキスタンは法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を構築する上での重要なパートナーであり、中央アジアの持続可能な発展に向け、二国間での協力と「中央アジア+日本」対話を通じた協力を進めていきたい旨述べました。双方は、アフガニスタン情勢についても意見交換を行いました。本田政務官から、タジキスタンが支援物資の供与や電力供給などを通じてアフガニスタンを含む地域の安定化のために建設的な役割を果たしていることを評価する旨述べたのに対し、ムフリッディン外相は、アフガニスタンとの間に1400キロもの国境を接しているタジキスタンにとって国境管理能力の強化は重要であり、この分野での日本による支援に感謝すると述べました。また、本田政務官は、ウクライナ情勢に関し、ロシアによるウクライナ侵略は国際法の深刻な違反であるとの日本の立場を説明し、ムフリッディン外相はすべての国が国連憲章に基づいて行動する必要性を強調しました。
本田政務官と、バタムゾダ下院第一副議長及びハキムゾダ対日友好議連会長らによる、会談の様子 議会関係者との会談の様子
  • (2)同日、本田政務官は、バタムゾダ下院第一副議長及びハキムゾダ対日友好議連会長と会談を行い、二国間関係について意見交換を行いました。双方は、日本とタジキスタンとの間で議員交流が活発に行われていることを歓迎し、バタムゾダ下院第一副議長から、歓迎の言葉とともに、外交関係樹立30周年の機会に議員間交流を一層促進したいとの希望を述べました。

3 開発協力関連行事等

秋野国連政務官他国連職員顕彰プレートへ献花する、本田政務官の様子 秋野国連政務官他国連職員顕彰プレートへの献花
  • (1)6月6日、本田政務官は、ドゥシャンベ市内にあるタジキスタン国連事務所において、1998年に職務中に殉職した秋野豊・国連タジキスタン監視団(UNMOT)政務官他国連職員顕彰プレートへの献花を行いました。

[参考]1992年からのタジキスタンにおける内戦とその後の和平合意を受け、1998年に同国に派遣された秋野豊・国連タジキスタン監視団(UNMOT)政務官は、1998年7月20日に現地での職務中に殉職されました。

草の根・人間の安全保障無償資金協力「ドゥシャンベ市第13ヘルスケアセンター医療機材整備計画」の供与式で挨拶を述べる、本田政務官の様子 医療機材の供与式
本田政務官と第13ヘルスケアセンター関係者による、記念撮影の様子 医療機材の供与式
  • (2)同日、本田政務官は、草の根・人間の安全保障無償資金協力「ドゥシャンベ市第13ヘルスケアセンター医療機材整備計画」の供与式に出席しました。本田政務官は、保健分野は日・タジキスタンの二国間協力において特に重要な分野の一つであり、この支援がタジキスタンの持続可能な発展につながり、日本とタジキスタンの友好が強化されることを願っていると述べました。第13ヘルスケアセンターからは、供与された機材の説明があり、謝意が表明されました。
ドゥシャンベ国際空港の貨物ターミナルを視察する、本田政務官の様子 ドゥシャンベ国際空港の貨物ターミナル視察
  • (3)同日、本田政務官は、ドゥシャンベ国際空港の貨物ターミナルを視察しました。日本政府は、2014年度及び2017年度に同空港の航空貨物ターミナルや附帯施設の新設及び航空保安機材を供与しました。
「幼児期予防接種改善計画」の供与式前に握手を交わす、本田政務官とタジキスタン関係者の様子 「幼児期予防接種改善計画」の供与式への出席
「幼児期予防接種改善計画」の供与式の様子 「幼児期予防接種改善計画」の供与式への出席
  • (4)同日、本田政務官は、無償資金協力「幼児期予防接種改善計画(UNICEF連携)」の供与式に出席しました。本田政務官は、日本政府は従来からUNICEFを通じてワクチン等の医療物資を提供してきており、また、本年2月にはUNICEFと連携し、COVAXファシリティ経由での新型コロナウイルスワクチン50万回分をタジキスタンに供与している旨述べ、引き続き、タジキスタンにおいてもUNICEFと協力していきたい旨述べました。供与式にはアミルゾダ・タジキスタン保健社会保護省次官が出席し、日本がタジキスタンに行ってきた保健分野での支援に対して謝意が表明されました。
本田政務官とタジキスタン国立言語大学で日本語を学ぶ学生たちによる、記念撮影の様子 タジスタン国立言語大学での交流
学生たちと意見交換を行う、本田政務官の様子 タジスタン国立言語大学での交流
  • (5)同日、本田政務官は、ドゥシャンベ市内にあるタジキスタン国立言語大学を訪問し、草の根文化無償資金協力によって改修された教室を視察し、日本語を学ぶ学生たちとの間で意見交換を行いました。
ドゥシャンベ市第72番学校で学習する生徒たちを視察し、関係者から日本の貢献について説明を受ける、本田政務官の様子 インクルーシブ教育の現場視察
ドゥシャンベ市第72番学校を視察し、関係者から日本の貢献について説明を受ける、本田政務官の様子 インクルーシブ教育の現場視察
  • (6)7日、本田政務官は、NGO連携無償資金協力を通じて、日本のNGO「AAR難民を助ける会」がインクルーシブ教育支援を行っているドゥシャンベ市第72番学校を視察しました。関係者からは、タジキスタンにおけるインクルーシブ教育における日本の貢献について説明がありました。

1 政府等要人との会談

 本田政務官とキルギス共和国の政府要人による、記念撮影の様子 対日友好議連メンバーとの会談
本田政務官とキルギス共和国の政府要人による、会談の様子 対日友好議連メンバーとの会談
  • (1)6月8日、本田外務大臣政務官は、キルギス共和国議会を訪れ、イサエヴァ共和国議会副議長、マサビロフ対日友好議連会長及びアイダルベコフ共和国議会外交・防衛・安全保障・移民委員長と会談しました。双方は、日本とキルギスとの間で議員交流が活発に行われていることを歓迎しました。
正面を向き、互いに握手を交わす、本田政務官とバイサロフ内閣副議長の様子 バイサロフ内閣議長との会談
  • (2)同日、本田政務官は、キルギス共和国大統領府でバイサロフ内閣副議長と会談を行いました。本田政務官は、日本は、キルギスの独立以来、インフラ整備や人材育成に協力し、発展を支援し、友好的な関係が着実に深化していることを歓迎すると述べました。バイサロフ内閣副議長は、日本はキルギスの独立以降社会経済分野の発展を支援してくれており、頼もしいパートナーであると述べ、双方は引き続き緊密に連携していくことで一致しました。
本田政務官とアジムバキエフ大統領府対外政策局長による、会談の様子 アジムバキエフ大統領府対外政策局長との会談
  • (3)同日、本田政務官は、アジムバキエフ大統領府対外政策局長・外交担当大統領補佐官と会談を行い、二国間関係及び地域情勢について意見交換を行いました。アジムバキエフ補佐官は、ジャパロフ大統領の下でのキルギスの政策について説明し、日本からの投資に期待感を表明しました。本田政務官は、ウクライナ情勢に関してロシアによるウクライナ侵略は国際法の深刻な違反であるとの日本の立場を説明し、キルギスが国際社会と足並みを揃えて対処することを期待すると述べました。
正面を向き、互いに握手を交わす、本田政務官とマドマロフ外務次官の様子 マドマロフ外務次官との会談
本田政務官とマドマロフ外務次官による、会談の様子 マドマロフ外務次官との会談
  • (4)同日、本田政務官は、マドマロフ外務次官と会談を行いました。本田政務官から、両国は幅広いレベルの人的交流を積み重ねて外交関係樹立30周年を迎え、両国関係が双方の関係者の尽力で発展していると述べるとともに、キルギスは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を構築する上での重要なパートナーであり、中央アジアの持続可能な発展に向け、キルギスとの二国間の協力に加えて「中央アジア+日本」対話を通じた協力も進めていきたい旨述べました。マドマロフ外務次官は、過去30年にわたって日本がキルギスに行ってきた様々な支援に謝意を表明し、日本との関係を質的にも一層高めていくために、政治対話の活発化や貿易経済分野での協力を強めていきたいと述べました。双方は、ウクライナ情勢についても意見交換を行いました。本田政務官は、ロシアによるウクライナ侵略は国際法の深刻な違反であるとして強く非難し、キルギスが国際社会と足並みを揃えて対処していくことを期待すると述べました。マドマロフ外務次官は、問題が一刻も早く平和的・外交的な方法で解決されるべきとのキルギスの立場について説明しました。

2 開発協力関連行事等

草の根・人間の安全保障無償資金協力「ビシュケク医療カレッジ教育環境改善計画」の供与式で挨拶を述べる、本田政務官の様子 医療機材の供与式
  • (1)6月8日、本田政務官は、ビシュケク医療カレッジを訪れ、草の根・人間の安全保障無償資金協力「ビシュケク医療カレッジ教育環境改善計画」の供与式に出席しました。本田政務官は、この支援がキルギスの持続可能な発展につながり、日本とキルギスの友好の強化につながることを願っていると述べました。アリクバエヴァ・キルギス保健次官及びウスバリエヴァ・ビシュケク医療カレッジ学長からは、日本が供与してくれた最新の機材のおかげでキルギスの医療分野の能力向上につながるとして謝意が表明されました。
「一村一品運動(OVOP)」関連施設(OVOPショップ)を視察する、本田政務官の様子 一村一品運動ショップの視察
JICAによる対キルギス技術協力事業の関係者から「一村一品運動」の取組についての説明を受ける、本田政務官の様子 一村一品運動ショップの視察
  • (2)同日、本田政務官は、JICAによる対キルギス技術協力「一村一品運動(OVOP)」関連施設(OVOPショップ)を訪問しました。本田政務官は、女性グループを中心とする生産者が手掛ける地元素材を活用した商品の物販ブースを視察し、本件協力事業の関係者から、「一村一品運動」の取組についての説明とともに、これまでの支援に対する感謝が表明されました。

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