環境省・新着情報
令和4年6月20日
自然環境
北海道における高病原性鳥インフルエンザウイルス検査陽性事例に係る野鳥監視重点区域の解除及び 野鳥サーベイランスの対応レベル引き下げについて
北海道釧路市における高病原性鳥インフルエンザウイルスの検出(野鳥国内69例目を始めとする計5事例)を受け、それぞれ一部が重複する野鳥監視重点区域を指定し、野鳥監視を強化してきました。
その後、いずれの区域内においても野鳥の大量死等の異常は確認されなかったため、令和4年6月19日(日)24時に当該区域を解除しました。
また、国内で指定していた野鳥監視重点区域がすべて解除となったことから、「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に基づき、野鳥サーベイランスにおける全国の対応レベルを通常時の「対応レベル1」に引き下げます。
経緯
令和4年4月8日(金) ~5月10日(火) |
・ 北海道釧路市で回収された死亡野鳥から計5事例で高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型及びH5N1亜型)が検出(※1) ・ 各事例の周辺10km 圏内を野鳥監視重点区域に指定し、野鳥の監視を強化(※2) |
4月12日(火) ~5月22日(日) |
・ 道内のハシブトガラスでの続発事例(※3)として、範囲が重なる野鳥監視重点区域の各々で、上記の発生事例とは別に複数日にわたり合計8羽のハシブトガラスの死亡個体を回収 |
6月19日(日) 24時 |
・ いずれの区域内においても野鳥において異常が確認されなかったことから、上記5事例及び死亡個体回収に係る野鳥監視重点区域を解除(※4) |
※1 北海道釧路市では、野鳥国内69、75、87、95、102例目(計5事例)となる高病原性鳥インフルエンザが確認されました。
※2 北海道では令和4年4月8日~10日、28日~30日及び5月10日に野鳥緊急調査を実施するとともに、その後も野鳥の監視を継続しましたが、野鳥の大量死等の異常は確認されませんでした。
※3 北海道内のハシブトガラスの続発事例への対応については、北海道からの要請を受け、令和4年4月12日~5月25日の期間、以下のとおりとしています。
① 野鳥重点監視区域指定期間中は重点監視(週2回程度)を行い、地元市町村にも協力を求め死亡個体状況把握と回収に努める。
② 簡易検査の陽性率が100%に近いことから、検査の効率化を目的として、10羽以上の大量死があった場合や30羽の回収ごとに検査を実施する。
③ 最後に死亡野鳥が回収された次の日を1日目として、28日間新たな確認事例が無くなった場合には、環境省で野鳥重点監視区域指定を解除する。
※4 「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に基づき、野鳥監視重点区域は、以下を1日目として28 日目の24 時に解除することとしています。
- 野鳥及び飼養鳥の場合は、回収日の次の日を1日目とする
- 家きんの場合は、防疫措置完了日の次の日を1日目とする
- 環境試料(糞便、水等)の場合は、採取日の次の日を1日目とする
また、複数発生で野鳥監視重点区域の範囲が重なる場合は、最後の区域が解除されるときに同時に解除することとしています。
今後の対応
野鳥サーベイランスにおける全国の対応レベルは、国内で指定していた野鳥監視重点区域がすべて解除となったことから「対応レベル1」※5とします。
※5
「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」において、対応レベルの設定は、以下を基本とすることとしています。ただし、近隣国発生情報等により、国内での発生状況に関わらず、対応レベルを上げることもあり得ます。
対応レベル1 |
発生のない時(通常時) |
対応レベル2 |
国内単一箇所において、国内の野鳥、家きん及び飼養鳥で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された場合(国内単一箇所発生時) |
対応レベル3 |
国内単一箇所発生から28日以内に国内の他の箇所において、国内の野鳥、家きん及び飼養鳥で感染が確認された場合(国内複数箇所発生時) |
対応レベルに応じた各調査の実施基準は下表のとおり。
対応レべル |
鳥類生息状況等調査 |
ウイルス保有状況の調査 |
||||
死亡野鳥等調査 |
糞便採取調査 |
|||||
検査優先種1 |
検査優先種2 |
検査優先種3 |
その他の種 |
|||
対応レベル1 |
情報収集 監視 |
1羽 以上 |
3羽 以上 |
5羽 以上 |
5羽 以上 |
10月から12月にかけて飛来状況に応じて糞便を採取 |
対応レベル2 |
監視強化 |
1羽 以上 |
2羽 以上 |
5羽 以上 |
5羽 以上 |
|
対応レベル3 |
監視強化 |
1羽 以上 |
1羽 以上 |
3羽 以上 |
5羽 以上 |
|
野鳥監視重点区域 |
監視強化 緊急調査 発生地対応 |
1羽 以上 |
1羽 以上 |
3羽 以上 |
3羽 以上 |
【参考情報】
環境省は、ホームページで高病原性鳥インフルエンザに関する様々な情報を提供しています。
(http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/index.html)
「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」
(http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/manual/pref_0809.html)
関連情報
関連Webページ
高病原性鳥インフルエンザに関する情報
連絡先
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代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8285
室長 東岡 礼治 (内線 6470)
室長補佐 村上 靖典 (内線 6675)
専門官 庄司 亜香音 (内線 6473)
係長 福田 真 (内線 6670)