外務省・新着情報

冒頭発言

【林外務大臣】本日18時30分から75分間にわたり、ハイブリッド形式で行われましたG7外相会合にオンラインで出席をいたしました。本会合におきましては、G7として、ロシアによるウクライナ侵略を改めて強く非難をした上で、現下の食料危機への対応につきまして、集中して議論を行ったところでございます。
 今日の食料危機は、ロシアによるウクライナ侵略によって引き起こされたものであります。ロシアは、黒海の封鎖、また穀物倉庫や港湾の爆撃、ウクライナの農業インフラへの損害等により食料不足を更に悪化させておりまして、ロシアが食料危機に責任を負っている、この認識で一致をしたところでございます。また、G7として、ウクライナから黒海経由での食料輸出再開をロシアに対して求めた上で、そのための国連の取組や、陸路での穀物輸出を目指すEUの「連帯レーン」、これへの支持を表明をいたしました。さらに、ウクライナ及びモルドバを含む周辺国への復興・人道支援を強化していくことを確認をしたところでございます。
 私からは、困難に直面する国々に寄り添った支援を実施していくこと、そして、収穫期を迎えるウクライナの穀物輸出、これの支援をしていくことが極めて重要である、この旨を指摘をさせていただきました。また、グローバルな食料危機に対応するため、更なる食料支援、これも検討していく考えである旨を発言したところでございます。
 また26日からのG7エルマウ・サミットに向けまして、食料危機を含む様々な重要課題につきまして、改めてG7の認識をすり合わせ、良い準備にもなったというふうに考えております。また、このあと本日21時30分からでございますが、グローバルな食料安全保障に向けた結束のためのベルリン閣僚会合、これにも出席をする予定にいたしております。この会合では、G7外相会合の議論も踏まえながら、ロシアが世界的な食料危機に対して責任を有している、この認識をまず表明した上で、国際社会や国際機関と連携をして、この食料安全保障の強化に向けて取り組んでいくこと、特に、ウクライナからの穀物輸出を支援するために貢献する、こうした考えであることを発信をしていきたいと考えております。

質疑応答

【記者】食料危機に関してなんですけれども、アフリカなどの国々からはG7をはじめとする欧米各国の制裁によって引き起こされたものだという声も上がっていますが、改めてこういった声があがっていることについて大臣どのように考えてらっしゃいますでしょうか。

【林外務大臣】先ほども申し上げましたように、そうしたナラティブ、ロシア等から出されていると。そうしたことに対する一部のアフリカ等の国からそういうナラティブに同調と言いますか、ある程度理解している声がある。アフリカとのTICAD8閣僚会合を開催しましたが、その時にもそういう声が多少あがってきたということで、前々からそのことについてG7の皆さんと共有してきたこともございますので、今回改めて、ロシアによるウクライナ侵略によって引き起こされたことであるということをはっきりと打ち出していくべきだ、ということで一致したところでございます。

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