外務省・新着情報

令和4年6月29日
表敬を前に、握手して記念撮影に応じている林外務大臣とドゥテルテ大統領
ドゥテルテ大統領を表敬している林外務大臣の様子

 現地時間6月29日午後7時50分(日本時間同日午後8時50分)から約25分間、フィリピンを訪問中の林芳正外務大臣は、ロドリゴ・ドゥテルテ・フィリピン共和国大統領(H.E. Mr. Rodrigo R. Duterte, President of the Republic of the Philippines)を表敬したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、ドゥテルテ大統領は、林大臣の訪問を歓迎するとともに、6年間の在任中、日本政府が一貫して迅速かつ確実な官民支援を実施し、フィリピンの経済社会開発や海上安全の強化に寄与してきたこと、また、戦略的パートナーとして、防衛装備移転等、防衛・安全保障面での協力を強化してきたことに深く感謝する旨述べました。これに対し、林大臣から、岸田総理大臣発同大統領宛ての書簡を手交しつつ、ドゥテルテ大統領のリーダーシップにより、両国の関係が「黄金時代」と評され、協力の裾野が二国間のみならず地域・国際社会の諸課題への対応にまで拡大したことに謝意を表明しました。
  2. 続いて、林大臣から、両国が、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性を共有し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け協力できたことは大変心強かった旨述べました。その上で、インフラ協力、海上保安協力、防衛装備品移転、新型コロナ対応、ミンダナオ和平プロセスへの貢献等の協力の実績を挙げつつ、ドゥテルテ政権下で立ち上げられた外務・防衛閣僚会合(「2+2」)や経済協力インフラ合同委員会等を通じ、政権を越えて一層連携を深めていく考えを伝達しました。これに対して、ドゥテルテ大統領から、日本は「兄弟より近い友人」であり、退任後も両国の関係強化に向けて尽力したい旨の力強い発言がありました。
  3. さらに、両者は、地域・国際情勢についても意見交換し、東シナ海・南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みや、経済的威圧に対する強い反対を共有した上で、ウクライナ情勢、北朝鮮情勢、安保理改革を含む国連の機能強化、軍縮・不拡散等の分野でも、両国の協力を継続・強化し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくために連携していくことの必要性を確認しました。

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