外務省・新着情報

令和4年7月5日
サン・サルバトーレ山を背景にした、「ウクライナの復興に関する国際会議」の各国出席者による集合写真
着席し、「ウクライナの復興に関する国際会議」に臨む、各国出席者の様子
「ウクライナの復興に関する国際会議」で発言する、鈴木副大臣の様子

 7月4日から5日まで、スイス連邦・ルガーノにおいてスイス政府及びウクライナ政府が共催する「ウクライナの復興に関する国際会議」が開催され、鈴木貴子外務副大臣が出席したところ、会議の概要は以下のとおりです。

  1. 本会合は、2017年以来、過去4回に亘りウクライナの改革に焦点を当てて各国が持ち回り開催してきた「ウクライナの改革に関する国際会議」を、ロシアによるウクライナ侵略を受け、本年は同国の復興にテーマを変更する形でスイス政府が主催したものです。
  2. 今回の会議には、共催国であるスイスからイグナツィオ・カシス・スイス連邦大統領兼外務大臣(H.E. Mr. Ignazio CASSIS, President and Head of the Federal Department of Foreign Affairs of the Swiss Confederation)、ウクライナからヴォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領(H.E.Mr. Volodymyr Zelenskyy, President of Ukraine)(オンライン参加)がそれぞれ出席した他、G7、EU各国等約40カ国の首脳、閣僚等に加え、世銀、IMF、OECDを始めとする18の国際機関の代表者等が出席しました。
  3. 4日、カシス大統領及びゼレンスキー大統領による開会挨拶が行われた後、会議に出席したウクライナのデニス・シュミハリ首相(H.E. Mr. Denys Shmyhal, Prime Minister of Ukraine)が、ウクライナ政府による復興計画を発表し、参加各国に対し、同復興計画に対する支持と復興支援を呼びかけました。これに続く形で世銀、OECDにより、被害状況の評価に関する作業報告が行われた後、参加国及び国際機関の間でウクライナ復興の原則に関する議論が行われました。
  4. 鈴木副大臣から、唯一の被爆国であり、また、様々な自然災害から復興を成し遂げてきた日本の経験を生かしながら今後のウクライナの復興に積極的に貢献していく考えを強調しました。その上で、ウクライナの復興計画が、ウクライナの人々に輝かしい未来への希望を与えるものとなることに対する期待を表明しました。そのためにも、ウクライナの復興における重要なポイントとして、同国の復興が、第一にウクライナのオーナーシップに基づいたものとなること、第二にEU加盟の実現に向けてウクライナ国内の改革を促進すること、そして第三にウクライナ支援に従事する全ての国・機関・企業が公正かつ透明なルールやスタンダードを遵守することが不可欠であると述べました。
  5. 会議の成果として、参加国・機関が確認する形でウクライナ復興の指針となる原則をまとめた「ルガーノ宣言」が発出されました。
[参考]

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